UFC 鶴屋怜選手 壮絶負傷を乗り越え圧巻一本勝ち 骨折&じん帯断裂の逆境はね返したハガネのメンタル

2026.5.30

【©️UFC】

5月30日に中国・マカオで開催された「UFCファイトナイト・マカオ」のバンタム級マッチで、鶴屋怜選手がルイス・グルレーを相手に1ラウンド一本勝ちを収めた。約1年3か月ぶりのUFC復帰戦で見せた完勝劇の裏には、想像を絶する試練と、それを乗り越えた驚異的な精神力があった。


 

試合後、鶴屋選手は「前回負けちゃって、2連敗はやばいと思っていた。1ラウンドでフィニッシュできてめちゃくちゃうれしいです」と率直な思いを口にした。

試合では序盤から鋭い打撃でプレッシャーをかけると、得意のグラウンドへ移行。冷静にバックポジションを奪い、最後はバックチョークで一本勝ちを決めた。打撃と寝技を高いレベルで融合させた内容に、「1ラウンドは打撃を当てて、2ラウンドでフィニッシュするプランだったが、1ラウンドで打撃も当てられたし、寝技でもフィニッシュできたので良い展開だった」と振り返った。

さらに鶴屋選手は、勝利後のインタビューで衝撃の事実を明かした。

「実は試合の1か月前に足首を骨折して、じん帯も切れて手術したんですよ。先生にも試合は厳しいと言われていた」

普通であれば欠場もやむを得ない大ケガ。それでも鶴屋選手は諦めることなく、限られた時間の中で懸命にリハビリを続け、世界最高峰の舞台に戻ってきた。そして不安や重圧を一切感じさせない戦いぶりで、見事な一本勝ちを飾った。

肉体的な苦境だけでなく、「負ければ2連敗」という強烈なプレッシャーも背負っていた鶴屋選手。それでも冷静に試合を組み立て、最後まで自分のスタイルを貫いた姿からは、若きファイターの並外れた精神的強さが際立っていた。

また、相手の対策についても「バックを切るのがうまい相手だったので、落ち着いてバックを取ることを意識していた。そこからチョークにつなげられて良かった」と語り、極限状態でも冷静さを失わないメンタル面の成熟ぶりをうかがわせた。

復活の一本勝ちを飾った鶴屋選手は、「あと2戦ぐらい今年中にやりたい。ランカーとやれたらうれしい」と今後への意欲も口にした。