【UFC】腫れ上がった右手が物語るもの―堀口恭司選手の強すぎる拳「勝利の裏側」

2026.2.10

日本時間2月8日、米ラスベガスで開催された『UFC Vegas 113』。

フライ級マッチで同級8位の堀口恭司選手(アメリカン・トップ・チーム)は、

同級6位アミル・アルバジ(イラク)を相手に3-0の判定勝利を収めた。

スコア上は完勝とも言える内容だったが、その裏側には、

数字では測れない代償があった。


 

試合後、堀口選手の所属ジムであるアメリカン・トップ・チームが

公式Xで公開した一枚の写真が、静かな衝撃を広げている。

そこに写っていたのは、手の甲が異様なほど腫れ上がった堀口の右手だった。

内出血は目立たないものの、打撃の蓄積が一目で伝わる状態であり、

それほどに、強打が繰り返されていたことを窺い知れる。

【実際に投稿された画像】

 

試合は序盤から堀口がテンポを握った。

軽快なステップからカーフキックや左インローを効かせ、右クロスを的確にヒットさせる。一方で、アルバジの右ストレートを受けて一瞬ダウンする場面もあったが、そこから崩れることはなかった。左右のフック、左ミドル、ボディへの前蹴りと攻撃の幅を広げ、主導権を譲らないまま試合を進めた。

堀口選手は試合後、自身のYouTubeチャンネルで右拳の怪我の程度と状態について言及している。「折れたんじゃないかなと思った」と率直に語り、

フロリダに戻って精密検査を受ける意向を明かした。

空手時代にも骨折を経験しているという堀口選手は、「折れたなと思ったけど振り続けた」と振り返る。

その言葉は、美談というよりも、

トップレベルの舞台で勝ち切るために選ばれた判断だったと受け止めるべきだろう。

コーチのマイク・ブラウン氏によれば、仮に骨折していたとしても全治は6週間程度の見込みだという。長期離脱に至らない可能性がある点は救いだが、それでも得意とする右拳だけに、怪我の程度によっては選手生命を脅かすことに変わりはない。

UFC復帰後、堀口選手はこれで2連勝。

ランキング上位との対戦を見据える立場として、結果を残し続ける必要がある一方、ダメージ管理という課題も改めて浮き彫りになった。