佐々木朗希選手が語ったWBC辞退の本音「球団の判断でもある」その一言ににじむメジャー流の現実

2026.2.1

【©️Los Angeles Dodgers 】

ドジャースの佐々木朗希投手が、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)出場辞退について自らの胸中を語った。31日(日本時間2月1日)、本拠地で行われたファン感謝イベント「ドジャーフェスト」に参加した右腕は、報道陣の取材に対し「特別な舞台でプレーしたい気持ちはありましたし、今回もそうしたかった」と率直な思いを明かした。その一方で、「球団の判断でもあるので」と静かに言葉を添えた。


 

この発言は、メジャーリーグという環境で戦う日本人選手が置かれている立場を端的に示している。今大会の侍ジャパンには、同じドジャース所属の大谷翔平選手、山本由伸投手の両投手が名を連ねているが、佐々木朗希選手の名前は1月26日に発表された29人の代表メンバーに含まれなかった。

 

メジャー1年目となった昨季、佐々木朗希選手は順風満帆とは言えないシーズンを送った。3月19日のカブスとの開幕第2戦でメジャー初登板を果たし、

5月3日(同4日)のブレーブス戦で初勝利を挙げたものの、5月中旬に右肩インピンジメント症候群を発症。長期離脱を余儀なくされ、復帰は9月下旬までずれ込んだ。

復帰後は先発ではなく救援として起用されたが、ここで評価を高めた

。不安定さが課題とされていたブルペン陣の中で安定した投球を続け、ポストシーズンでは重要な局面を任される存在に。ワールドシリーズ制覇という結果の裏側で、静かな貢献を果たした。

 

成績を見ても、その役割は明確だ。

レギュラーシーズンは10試合登板(8先発)で1勝1敗、防御率4.46と数字だけを見れば目立たない。しかしポストシーズンでは9試合に登板し、防御率0.84と別人のような安定感を示した。球団が今季に向け、コンディション管理を最優先事項として捉えるのも無理はない。

佐々木朗希投手の「球団の判断でもある」という言葉は、個人の意思だけでは決断できないメジャーの現実を映し出す。代表参加は名誉である一方、長期契約を結ぶ球団にとっては投資対象でもある選手の健康管理が最優先される。

その中で、選手自身も組織の判断を受け入れ、役割を全うする姿勢を求められる。

 

世界一を決める短期決戦への思いを胸に秘めつつ、佐々木朗希投手はメジャー2年目のシーズンに集中する道を選んだ。

WBC辞退は後ろ向きな決断ではない。むしろ、ドジャースという巨大組織の中で信頼を積み上げ、真の主力として位置づけられるための“現実的な選択”と言える