世界1位の圧力をねじ伏せた!ルバキナが全豪オープン初制覇
【©️Australian Open】
女子テニスの勢力図が、また一段階、書き換えられた。
1月31日、メルボルンで行われた全豪オープン女子シングルス決勝。第5シードのエレーナ・ルバキナ(カザフスタン)は、世界ランキング1位で第1シードのアリーナ・サバレンカを6-4、4-6、6-4のフルセットで下し、同大会で初優勝を飾った。
ウィンブルドンを制した2022年以来、約3年半ぶりとなる四大大会2度目のタイトル。だがこの勝利は、単なる「復活」ではない。女子テニスの主役が誰なのかを、改めて世界に突きつける戴冠だった。
▪️強敵を連破してきた「説得力ある決勝進出」
今大会のルバキナは、明確なストーリーを持って決勝へと歩みを進めてきた。
1回戦から4回戦までは安定感を見せつつ勝ち上がり、準々決勝では第2シードのイガ・シフィオンテク、準決勝では第6シードのジェシカ・ペグラを撃破。偶然や勢いではなく、「実力で辿り着いた決勝」であることに疑いの余地はなかった。
2023年大会準優勝の悔しさ、度重なる故障、ランキング以上に評価されながら頂点に届かなかった数年間──それらすべてを背負った26歳は、今大会を「勝つための舞台」として完璧に設計していた。
▪️世界1位の圧力を跳ね返した試合運び
決勝戦は、パワーとパワーの真正面衝突だった。
第1セット、ルバキナは立ち上がりから主導権を握る。鋭いサービスと深いリターンで第1ゲームをブレークし、そのままサバレンカに付け入る隙を与えなかった。
第2セットは、世界1位の意地が表れた。サバレンカは攻撃のギアを一段上げ、終盤でブレークに成功。試合は振り出しに戻る。
そして迎えたファイナルセット。先に崩れかけたのはルバキナだった。序盤でブレークを許し、3ゲーム連取される厳しい展開。それでも彼女は、表情を変えない。
第5ゲームでブレークバックに成功すると、続く第7ゲームでも相手のミスを冷静に突き、再び主導権を奪取。最後はサービスエースで締めくくり、静かに、しかし確実に女王の座を射止めた。
▪️「派手さはないが、最も崩れない」存在へ
サバレンカはこれで四大大会5度目の制覇を逃した。
一方でルバキナは、勝ち方を知る選手としての完成度を、改めて印象づけた。
感情を前面に出すことはない。
派手なガッツポーズもない。
だが、最も重要な局面でミスをしない。
その冷静さこそが、今の女子テニス界で最も恐れられる資質だ。
全豪オープン初優勝は、ルバキナにとって通過点に過ぎないのかもしれない。

