声だけでは、リアルか、AIか見分けがつかない時代が到来か!?「AI田村淳」がラジオ初登場 文化放送が挑む“AI×音声メディア”の最前線
【©️Nippon Cultural broadcasting inc.】
文化放送は1月20日、タレント・田村淳さんの声を高精度で再現した「AI田村淳」が、同局の冠番組『田村淳のNews CLUB』(毎週土曜・正午)に初登場すると発表した。
2月7日、14日、21日の3週にわたり放送され、ラジオという“声”が主役のメディアで、AI技術の可能性を検証する実験的な試みとなる。
今回の取り組みは、番組パートナーを務める砂山圭大郎アナウンサーが、2026年2月開催のミラノ・コルティナ冬季オリンピック取材のため不在となる期間を、最新のAI技術で補完するもの。
単なる代役にとどまらず、ラジオとAIの融合が生み出す新たな表現の可能性をリスナーに提示する狙いがある。
▪️「淳が喋っている…」本人も驚愕の再現度
番組では、株式会社EmbodyMeが開発したAIアバター映像生成サービス「DigiSelf」を活用。2月7日の放送回では、田村淳さんの声を忠実に再現したAI音声がニュースコーナーに登場し、1週間のトピックスを読み上げる。この音声は、ラジオ放送に加え、PodcastやYouTube(音声のみ)でも配信される予定だ。
さらに14日、21日の放送では、砂山アナウンサーもAI音声化。
YouTube配信では、本人の姿を再現した「AI砂山アナ」のアバター映像も登場し、視覚と聴覚の両面で“本人不在”を感じさせない構成となる。
▪️ラジオの未来を映す“試金石”
田村淳さんは今回の発表に際し、「AIがここまで進化していることに驚いた」と率直な感想を明かす。「精度が高く、違和感がまったくない。『淳』が本当に喋っている感覚でした」と、その完成度に衝撃を受けた様子だ。
さらに「アナウンサーの仕事をやってみたかったという夢を、AIが叶えてくれた」と語り、技術の進歩が自身の表現の幅を広げる可能性にも言及した。
動画で登場する「AI砂ちゃん」についても、「リアルすぎて本物との違いが分からない」と驚嘆。
「オンエアを見て、ミラノにいる砂ちゃんが焦るんじゃないか」と冗談交じりに期待を寄せている。
▪️“声の信頼性”が問われる時代へ
声だけでは人間かAIかを判別できない・・・
今回の試みは、ラジオという伝統的メディアが直面する未来像を象徴している。
AIによる音声再現は利便性を高める一方で、「誰が語っているのか」という信頼性の在り方を問い直すきっかけにもなりそうだ。
文化放送が仕掛けるこの実験は、ラジオの可能性を拡張する挑戦であると同時に、私たちが“声”をどう受け止めるのかを考えさせる試金石となる。
果たしてリスナーは、リアルとAIの境界線をどこに見出すのか!?
その答えは、2月のオンエアの中にある。

