19歳の覚悟が大みそかを揺らす―秋元強真選手、RIZIN電撃参戦「俺の方が強い」と言い切れる理由
年齢は、もはや免罪符にもハンデにもならない。
19歳の新星・秋元強真選手が、格闘技の聖夜と称される
大みそかのRIZINに電撃参戦する。
舞台は“師走の超強者祭り”。対戦相手は、
百戦錬磨のベテラン新居すぐる選手(34)。
フェザー級での一戦は、発表と同時に大きな衝撃を呼んだ。
このカードは、もともと新居選手がアーチュレッタと対戦予定だったところから始まる。
だがアーチュレッタの入国トラブルにより試合は消滅。
宙に浮いたカードに、真っ先に手を挙げたのが秋元選手だった。
驚くべきは、そのタイミングだ。
秋元選手にとって2025年は、これがすでに4試合目。
しかも直前の試合は、萩原京平との激闘。削り合いの末に勝利をつかんだものの、鼻を骨折するほどの消耗戦だった。
多くの選手であれば、休養を選んでも何ら不思議ではない状況である。
それでも、秋元選手は立ち止まらなかった。
殴られても前に出る肉体の強さ。傷を負っても闘志が鈍らない精神力。
どこかムエタイの本場・タイで鍛えられたファイターを思わせる
“生き残るための闘争本能”が、19歳の体に宿っている。
YouTubeのライブ配信に登場した秋元選手は、
興奮をあおることもなく、淡々とした口調でこう言い切った。
「全然、無理してない。めちゃくちゃ調子いい」
さらに、こう続ける。
「他の選手、誰が見たいの? 何ができるの?」
挑発ではない。そこにあったのは、揺るぎない自己認識だ。
「今、この舞台に立つべきなのは自分だ」という確信が、言葉の端々からにじみ出ていた。
対戦相手の新居選手については、当然リスペクトを示す。
だが、その上で迷いなく断言する。
「リスペクトはある。でも、俺の方が強い」
若さゆえのビッグマウスではない。積み上げてきた試合数、削られても引かない経験値、そして19歳とは思えない覚悟が、その一言を支えている。
若さは、未熟さと紙一重だ。
だが秋元強真選手には、“勢いだけの若手”という枠に収まらない凄みがある。
壊れない体、折れない心、そして「もっと上へ」という底なしの飢え。
大みそかの大舞台で、その獰猛な成長曲線は、再び観る者の常識を打ち破るのか!?
【文:高須基一朗】


