吉成名高選手、圧巻のスピードでONEムエタイ世界王座を奪取 流れを一度も渡さず“前人未到の40連勝”達成
2025.11.17

【©️ONE Championship】
ムエタイ軽量級の日本人エース・吉成名高(エイワスポーツジム)が、ついにONEムエタイ世界王座を獲得した。ラジャダムナンスタジアムでの3階級制覇を含む39連勝という快進撃を続けてきた20歳が、この日“40連勝”という前人未到の領域に到達した。

挑戦者ヌンスリンは、世界大学生ムエタイ選手権金メダル、ONE6連勝中と勢いに乗る強敵。しかし、試合は立ち上がりから吉成の圧倒的なスピードが流れを支配した。
吉成は軽快なステップと高速の蹴り技で距離を制し、ヌンスリンの攻撃を見切りながら速射のように打ち返す展開を繰り返す。リズム、反応、精度。すべてで上回る吉成に対し、ヌンスリンは有効打の糸口をつかめないまま試合が進んだ。
中盤以降は、吉成が完全に主導権を掌握。蹴り、パンチ、ヒザと攻撃のテンポを落とすことなく、相手を寄せ付けない。攻めても下がっても常に一歩先にいるようなスピードの差が、勝敗を決定づけた。

5ラウンドの末、判定は文句なしの3者一致。
吉成は終始危なげない内容でヌンスリンを封じ込め、ONEムエタイ世界王者として頂点に立った。
試合後、吉成は「怖さもありましたが、会長やジムの皆さん、応援してくれた皆さんのおかげで自信を持って戦えました」と謙虚に語った。
勢いと実力を兼ね備えた20歳の新王者。その象徴である“スピード”は、今後の世界ムエタイ界をも揺るがしそうだ。
