49歳ヴァンダレイ・シウバ選手、慢性外傷性脳症(CTE)告白後のリング復帰に懸念の声!!対戦相手はハードパンチャーの元ボクシング世界王者フレイタスに変更
【©️Spaten Fight Night】
かつてPRIDEのカリスマ選手として一時代を築いたヴァンダレイ・シウバ(49=ブラジル)が、9月27日(土・現地時間)に母国サンパウロで行われる『スパテン・ファイト・ナイト2』のメインイベントでボクシングルールに挑む。しかし、その復帰の舞台に暗い影を落としているのは、対戦相手の強さ以上に、シウバ自身の身体的リスクだ。
当初は因縁深いビクトー・ベウフォートとの27年越しの再戦が予定されていたが、
ベウフォートの負傷欠場で消滅。
その代役として名乗りを上げたのは、
元2階級制覇のボクシング世界王者アセリノ・フレイタスだった。
通算41勝(34KO)2敗というKO率の高さを誇るフレイタスは、
シウバにとって格段に危険な相手といえる。
シウバは昨年、慢性外傷性脳症(CTE)を患っていることを公表しており、
ファンや専門家に大きな衝撃を与えたばかりだ。
CTEは脳への繰り返しの衝撃で発症し、認知機能低下や人格変化、
運動障害をも引き起こす深刻な病態である。
格闘技人生で数々の激闘を繰り広げ、無数の打撃を浴び続けたシウバにとって、
再び拳を受けることは病状を悪化させる危険性を伴う。
さらに49歳という年齢も無視できない。
現役時代の闘志こそ健在だが、白髪が混じり頭髪も薄くなったその姿は、かつての“暴走戦士”とは違う。
衰えた身体に加え、既往歴のリスクを抱えながら、KOパンチャーとの一戦に臨むことに、現地メディアからは「復帰そのものが危険ではないか」との声が相次いでいる。
フレイタスは試合決定後、自身のSNSで「私の拳で35度目のKOを刻む」と豪語。
闘志あふれるコメントとは裏腹に、ブラジル国内の多くの格闘技ファンの関心は「シウバが果たして無事にリングを降りられるのか」という一点に集まっている。
“伝説”のリング復帰は、果たして喝采を浴びるのか!?
それとも深刻な代償を残す危うい賭けとなるないのか!?
正直なところ、シウバは試合をキャンセルすることが正しい選択な気がしてならない。
【文:高須基一朗】