女子テニス 大坂なおみ選手、芝の聖地で確かな一歩 ギブソンに快勝しウィンブルドン初戦突破
2025.7.1
かつて四大大会を制した女王が、芝の舞台で再び輝きを放ち始めた。世界ランク53位の大坂なおみ(27)が30日、ウィンブルドン選手権の女子シングルス1回戦で予選から勝ち上がったティファニー・ギブソン(オーストラリア/126位)と対戦。6-4、7-6(7-4)のストレートで勝利し、2年連続、通算4度目となる初戦突破を決めた。
▪️苦しみながらも勝ち切る強さ
初戦の相手は、勢いに乗る21歳の新鋭ギブソン。第1セット序盤でブレークを許す不安な立ち上がりだったが、大坂は冷静にゲームを立て直す。第6ゲームでブレークバックに成功すると、セット終盤には鋭いリターンとサービスで相手を圧倒し、逆転でセットを先取。芝での経験値の差を見せつけた。
第2セットは両者が2度ずつブレークを奪い合う白熱の展開に。試合はタイブレークに突入したが、大坂は勝負どころで集中力を切らさず、ミニブレークを重ねて押し切った。
▪️復帰からの歩み、次は試金石の2回戦
出産と育児を経て昨年ツアーに復帰した大坂は、現在のランキングこそ50位台にとどまっているが、元世界女王の地力は健在。ウィンブルドンではこれまで3回戦が最高成績だが、今大会は初のベスト16進出、さらにはその先を狙える状態にある。
2回戦では、第5シードのジェン・チンウェン(中国)またはケテリナ・シニアコバ(チェコ)と対戦。いずれも手強い相手だが、大坂が“芝の女王”へと進化するための試金石となるだろう。