長澤まさみ、時代劇映画で初主演 葛飾北斎の娘・応為を演じる『おーい、応為』10月17日公開
女優の長澤まさみが、時代劇映画『おーい、応為』で初めての時代劇主演を務めることが発表された。映画は10月17日より全国公開される。
【©︎TOHO】
本作で長澤が演じるのは、江戸時代を代表する
浮世絵師・葛飾北斎の娘であり弟子でもある
葛飾応為(かつしか・おうい)。
男社会であった当時、ひとりの女性絵師として
その才能を発揮した応為は、
父・北斎にも「美人画では敵わない」と言わしめた天才である。
▪️『MOTHER マザー』以来の再タッグ、長澤×大森立嗣監督
メガホンを取るのは、『日日是好日』『星の子』などで知られる大森立嗣監督。長澤とのタッグは、『MOTHER マザー』(2020年)以来で、同作では長澤が「第44回日本アカデミー賞」最優秀主演女優賞を受賞している。
今回、大森監督にとっても本作が初の時代劇作品。長澤について「いつだって素晴らしい女優だが、この映画の彼女は“最高”かもしれない」と絶賛のコメントを寄せている。
▪️応為の魅力を現代の視点で再解釈
応為は、短気で豪快な性格、煙草を手放さない姿も含め、その生き様自体が作品の見どころのひとつ。長澤は、浮世絵独特の筆遣いを習得するため、クランクイン前から練習を重ねて役作りに挑んだ。
再びタッグを組んだ大森監督について、長澤は次のように語っている。
「大森監督はパッションのある方で、演じることだけでなく、自分自身と向き合う時間を与えてくれました。心に灯った火を見つめるようなまなざしから、映画づくりへの深い愛情を感じました」
応為という人物についても深い共感を覚えたという。
「応為は、子どものような大胆さを持ち、人の目を気にせず自由に生きています。知れば知るほど味わい深く、実際に会ってみたいと思えるような人物でした。彼女の生き方には、現代の女性とも通じる部分があり、とてもカッコいい」
▪️父・北斎との関係性も描かれる注目作
作品では、父娘であり師弟関係でもある北斎と応為の情熱的な日々が描かれる。応為が名乗った画号「葛飾応為」は、北斎が日常的に彼女を「おーい、飯!」「おーい、筆!」と呼んでいたことに由来するというエピソードも、タイトルに込められている。
現場を振り返り、大森監督はこう語る。
「長澤まさみさんが演じた応為が、オンボロ長屋に佇む姿が脳裏に焼きついて離れません。彼女は“長澤まさみ”でも“応為”でもなく、ただのひとりの誰かとして、江戸の長屋に生きる“ある女性”として、そこに存在していたと思います」
時代に逆らい、自分の心に正直に生きたひとりの女性。その姿が、今を生きる私たちに何を語りかけてくれるのか。
映画『おーい、応為』は、2025年10月17日、全国の劇場で公開。