NFLスーパーボウルチケットが“金のなる木”に?選手ら100人超が転売、波紋広がる

2025.7.26

NFLの最大イベント、スーパーボウル。

そのプレミアムチケットが今、予期せぬスキャンダルの火種となっている。

米スポーツ専門局ESPNなど複数のメディアによると、2025年2月に開催された「第59回スーパーボウル」のチケットを、NFLの現役選手100人以上とクラブ関係者が転売していたことが発覚。リーグ側はこれを重大な規律違反とみなし、該当者に対して罰金やチケット配布の停止措置を科すと発表。

 

■額面の1.5倍の罰金、今後2大会のチケットも没収

関係者によると、対象となった選手には、転売したチケット1枚あたり、額面価格の1.5倍に相当する罰金が科される。また、今後2026年・2027年に開催されるスーパーボウルについても、チケットの配布対象から除外されるという。

仮に所属チームが将来のスーパーボウルに進出した場合でも、当該選手には自費購入のオプションが与えられるだけで、これまでのような特典は失われる見通しだ。

 

■「罰金拒否なら出場停止」の可能性も

さらに、ESPNはリーグ関係者および選手労組の情報として、罰金の支払いを拒んだ選手については、試合出場停止という厳しい措置が検討されていると伝えている。

スーパーボウルのチケットは、北米プロスポーツの中でも群を抜いて高額。正規ルートでの流通量が限られている中、再販サイトでは1枚1万ドル(約147万円)を超える価格が付けられることもあり、裏取引の温床になっていると以前から指摘されていた。

 

■“教育”から“制裁”へ、NFLの姿勢転換

NFL側は今回の事態を重く見ており、今後はチケット配布のルール見直しや研修制度の強化に加え、再発防止のためのさらなる制裁強化も視野に入れているという。

選手にとってチケットは特権であると同時に、ファンとの信頼関係を象徴するアイテム。今回の件は、その「特権」が金銭的な誘惑に屈した結果であり、リーグ全体にとってもイメージダウンは避けられない。

高額転売という“副業”に手を染めた選手たちが、今後どのような処分を受け、どう信頼を回復していくのか。