4年間の資格停止処分に苦悩する元世界6位ボンドルソワ選手は恋人の試合も観戦NG「本当ならコートのそばで声援を送りたい」失った日常と重い処分への後悔

2026.10.18

反ドーピング規定違反をめぐり、4年間の資格停止処分を科された女子テニスのマルケタ・ボンドルソワ(チェコ)が、競技から離れた生活の苦しさを明かした。かつて世界ランキング6位まで上り詰めた27歳の実力者は、選手としてコートに立てないだけでなく、友人や恋人の試合を会場で応援することさえ許されない日々を送っている。

10月17日、自身の公式インスタグラムを更新したボンドルソワは、処分が競技生活にとどまらず、私生活や人間関係にも及ぼす影響について長文で告白。恋人の試合をホテルの部屋から画面越しに見守り、涙を流した経験も打ち明けた。


 

■自宅での検査をめぐる問題が4年間の資格停止処分に

ボンドルソワは昨年12月、自宅で実施された競技会外のドーピング検査を拒否したとされ、国際テニス・インテグリティ・エージェンシー(ITIA)の調査対象となった。

本人は今年4月、検査官が適切に身分を明かさず、自身の安全に不安を感じたことなどを理由に説明していた。しかし、ITIAはその主張を認めず、6月に4年間の資格停止処分を決定した。

ボンドルソワは8月に異議申し立てを行ったが、現時点では大会への出場だけでなく、会場への立ち入りも禁止されている。

検査をめぐる認識の違いから始まった問題は、元世界6位の選手から競技の舞台を奪うだけでなく、日常生活にも大きな制約をもたらしている。

 

■恋人の試合を会場で応援できない現実 遠征先で涙

今回の投稿でボンドルソワが訴えたのは、資格停止処分によって失われた人とのつながりだ。

「多くの人は、4年間の活動禁止処分とは、単に4年間テニスができなくなることだと思っているでしょう。でも実際には、その影響ははるかに広い範囲に及びます」

そう切り出した彼女は、友人の多くがテニス界に関わっているため、これまで当たり前だった試合観戦さえできなくなったと説明した。

なかでも大きな影響を受けているのが、同じチェコ出身のプロテニス選手、アンドリュー・ポールソンとの関係だ。

ダブルスを主戦場とするポールソンと交際しているボンドルソワは、現在も恋人の遠征に同行しているという。しかし、会場で試合を見守ることはできず、ホテルの部屋で映像を通じて応援するしかない。

「彼が試合をしている間、私はホテルの部屋で画面越しに観戦しています。本当ならコートのそばで声援を送りたいのに、それができません」

さらに、処分後に初めて恋人の遠征に同行した際には、涙を流したことも明かした。

自らがプレーできない苦しさに加え、大切な人が競技に臨む姿を目の前で応援できない。その現実が、彼女にとってどれほど大きなものなのかが伝わってくる。

 

■処分中も続くドーピング検査 本人は「検査結果はすべて陰性」と主張

ボンドルソワによれば、資格停止期間中もドーピング検査への対応義務は続いている。

毎日の居場所情報を提出し、検査に対応できる時間帯を1時間指定する必要があるという。競技から離れている間も、検査制度の対象であり続けることになる。

そのうえで、彼女は「これまでに受けた検査の結果はすべて陰性でした」と主張。自身をドーピングをした選手と決めつけるような見方に対しても、不満を示した。

 

■4年間という重い処分が突きつけるもの 後悔と再出発への課題

4年間の資格停止は、トップ選手にとって競技人生を大きく左右する期間だ。

27歳のボンドルソワにとって、失われるのは大会への出場機会だけではない。選手として積み重ねてきた時間、テニスを通じて築いた人間関係、そして恋人や友人を会場で応援する日常までが制限されている。

本人が今回の投稿で示した苦悩からは、処分の重さを身をもって感じている様子がうかがえる。検査をめぐる自身の判断や対応が、これほど広範囲に及ぶ結果につながったことを、改めて重く受け止めている可能性もある。ただし、本人が処分への後悔を明確な言葉で表明したわけではなく、投稿では主に生活への影響や苦しさを訴えている。

ボンドルソワは、厳しい状況のなかでも支えてくれる人々への感謝を記し、「こうしたつらい状況下での変わらない皆さんの支えは本当に大きな意味を持っています」とつづった。

異議申し立てが認められなければ、

プロテニスへの復帰は2030年6月以降となる見通しだ。

かつて世界のトップレベルで戦い、2023年のウィンブルドン選手権で女子シングルスを制したボンドルソワは、再びコートに戻ることができるか。