バスケ・アジア競技大会 日本が韓国に57―67で敗戦 史上初の金メダル届かず…後半に韓国の執念が上回る 韓国代表は金メダルに「兵役免除」懸かる大一番

2026.9.21

日本男子バスケットボール代表が、あと一歩で悲願の金メダルを逃した。

9月20日に行われた第20回アジア競技大会の男子バスケットボール決勝で、日本は韓国に57―67で敗戦。史上初となるアジア大会の金メダル獲得はならなかった。

前半は互角の展開を演じた日本だったが、後半に入ると韓国の守備と得点力に押され、徐々にリードを広げられた。

そして、この決勝で際立ったのが韓国のエース 李賢重選手だった。


 

▪️韓国代表の選手たちにとって「金」は単なるタイトルではなかった

韓国が最後まで強い集中力を保った背景には、この大会の金メダルが持つ特別な意味もある。

韓国では、兵役義務を残す男子アスリートがアジア競技大会で金メダルを獲得した場合、兵役に関する特例が認められている。

つまり、韓国の選手にとって今回の決勝は、

国の金メダルを懸けた戦いであると同時に、

選手自身の競技人生にも関わる重要な一戦だった。

徴兵が免除になれば約2年間をバスケットボールとしっかりと向き合えることになる。

この2年間があるか、無いかでは大きな差が出るのは明らかだ。

実際、決勝で27得点、18リバウンドを記録した李賢重選手は、金メダル獲得によって兵役上の特例の対象となった。

韓国の国際的なバスケットボール界にとっても、12年ぶりの男子金メダルとなった。

 

▪️日本は第1クォーターでリード 韓国の猛攻をしのぐ

日本は小川敦也選手、高島紳司選手、金近廉選手、川島悠翔選手、アレックス・カーク選手を先発に起用。

序盤から金近選手が得点を重ねたものの、カーク選手が第1クォーター途中で2つ目のファウルを犯してベンチへ。

それでも狩野富成選手がブロックショットやダンクで存在感を示し、ジャン・ローレンス・ハーパー選手もボールプッシュで攻撃のリズムを作った。

黒川虎徹選手の3ポイントシュートなどで追い上げ、山内ジャヘル琉人選手、山﨑一渉選手にも得点が生まれる。

日本は16―12と4点リードして第1クォーターを終えた。

 

▪️後半に入ると 韓国代表の「勝ち切る力」が日本を上回る

第2クォーター序盤には津屋一球選手が3ポイントシュートを決め、日本が流れをつかみかけた。

しかし、韓国はここから守備の強度を上げていく。

日本がペイントエリアへ侵入しようとしても簡単にはスペースを与えず、攻撃の選択肢を狭めていった。

そして第3クォーター、試合を大きく動かしたのが李賢重選手だった。

李賢重選手はこの10分間だけで3本の3ポイントシュートを決め、13得点をマーク。韓国は第3クォーターだけで3ポイントを8本中6本成功させ、日本を一気に突き放した。

日本も小川選手やハーパー選手が反撃したものの、韓国は55―47と8点リードを奪って最終クォーターへ入った。

第4クォーター開始直後、シェーファーアヴィ幸樹選手の得点で日本は6点差まで迫った。

しかし、その後はオフェンスファウルやターンオーバー、フリースローのミスなどが重なり、追撃の勢いをつなげられなかった。

対する韓国は、李賢重選手を中心に冷静に時間を使いながら攻撃。

韓国はショットクロックを有効に使い、日本に反撃の時間を与えない試合運びを見せた。

最終的に韓国が67―57で勝利。

日本は史上初の金メダルを逃した一方、1962年ジャカルタ大会以来となる銀メダルを獲得した。

 

▪️李賢重が27得点18リバウンド 韓国の金を決定づける圧巻の数字

この決勝で最大のインパクトを残したのが李賢重選手だった。

27得点、18リバウンド、3アシスト、2スティール。

大会全体でも6試合で144得点を記録し、3ポイントシュート25本を成功。リバウンド58本、スティール14本を記録するなど、韓国の金メダル獲得を支えた。

李賢重選手自身にとっても、この金メダルは競技人生に大きな意味を持つ。

兵役上の特例を得たことで、今後は競技活動を中断することなく、

プロでのキャリアを継続できることになった。


 

日本では金近廉選手が13得点、6リバウンドを記録。

小川敦也選手も12得点、5リバウンドをマークした。

チームとしては54リバウンドを記録し、韓国の43本を上回った。

一方で、フィールドゴールは73本中22本成功の30.1%、

フリースローも14本中5本成功の35.7%にとどまり、シュートの精度が最後まで課題となった。