追跡報道―広末涼子さんへの家宅捜索 「過度な捜査」との批判も 薬物反応なしの中で社会的制裁が先行

2025.4.10

追跡報道―広末涼子さんへの家宅捜索

「過度な捜査」との批判も 薬物反応なしの中で社会的制裁が先行


【広末涼子・公式ホームページより】

 

女優・広末涼子さん(44)に対する違法薬物疑惑を巡る一連の動きに、新たな波紋が広がっている。関係者によれば、任意で受けた初期段階の検査で違法薬物の反応は確認されず、現在は精密な「本鑑定」が進行中だが、現時点で違法性を示す明確な証拠は出ていない。

それにもかかわらず、警察は広末さんの自宅を対象とした家宅捜索を実施。これに対し、法曹関係者や専門家から「捜査としてのバランスを著しく欠いている」「反応が出ていない段階での家宅捜索は、過剰であり、プライバシーの侵害にもつながる恐れがある」との厳しい批判の声が相次いでいる。

 

▪️「潔白を証明するための協力」がなぜ強硬捜査に?

広末さんは疑惑報道後、速やかに任意検査に応じ、「潔白を証明したい」と全面的な協力姿勢を表明。にもかかわらず、まるで有罪が前提であるかのような強硬姿勢がとられたことに対し、「これは人権の軽視ではないか」との声も上がっている。

芸能関係者も「本来であれば冷静な判断と慎重な対応が求められるはずだが、家宅捜索が行われたことで、報道の過熱と世間の先入観が加速した」と、過度な捜査がもたらす副作用に懸念を示す。

 

▪️専門家「捜査機関の信頼にも関わる問題」

薬物犯罪に詳しい法学者は、「初期検査で反応が出ていない段階で、家宅捜索という強制的な措置を取ることは、捜査機関の中立性や合理性に対する信頼を損なう可能性がある」と指摘。また、「疑惑報道だけで社会的制裁が先行している現状は、法の下の平等という原則に反する」と語る。

 

▪️社会全体の冷静な対応を

現在も、広末さんに対する正式な立件はされておらず、本鑑定の結果次第では疑惑そのものが完全に否定される可能性もある。その中での家宅捜索や長期に及ぶ取り調べは、果たして妥当だったのか。報道のあり方と同時に、捜査機関の判断も問われている。

今後の展開次第では、個人の尊厳やプライバシーに対する配慮、

そして報道機関と公権力の責任が、

改めて厳しく見直される必要があるだろう。