実写版「白雪姫」の映画興行収入が伸び悩む
実写版「白雪姫」の映画興行収入が伸び悩む
配役や描写を巡る議論も
米ウォルト・ディズニーが制作した
実写版ミュージカル映画『白雪姫』が米国内で公開。
第1週目の週末の興行収入は4300万ドル(約64億円)と、
大幅に期待を下回る結果となった。
▪️予想を下回る興行収入
『白雪姫』は、およそ2億7000万ドルという巨額の制作費を投じたディズニーの超大作だ。業界の推計では、公開初週の米国内興行収入は4800万~5800万ドルと見込まれていたが、最終的には4300万ドルにとどまった。
それでも、同時期に公開されたフォーカス・フィーチャーズの『ブラック・バッグ』(440万ドル)や、ディズニーの『キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド』(410万ドル)と比べると好成績を収めており、今後の伸びに期待する声もある。
▪️物議を醸した配役と演出
本作は、公開前からさまざまな議論を巻き起こしていた。
主人公・白雪姫役には、コロンビア系米国人俳優のレイチェル・ゼグラーが起用され、伝統的な白雪姫のイメージとは異なる点が一部で議論の的となった。
また、「邪悪な女王」役を演じたガル・ガドットが、イスラエル軍の元兵士であることも、イスラエルとハマスの戦争を背景にして論争を引き起こした。
さらに、ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』に出演した俳優ピーター・ディンクレイジは、「7人の小人」の描写に対して批判を展開し、作品の方向性について意見を述べている。
▪️過去作品との比較
ディズニーが10年前に公開した実写版『シンデレラ』は、こうした論争に巻き込まれることなく、制作費1億3830万ドルに対し、公開初週末の興行収入が9180万ドルと大成功を収めた。これと比較すると、『白雪姫』の興行成績は厳しい状況にある。