なぜ守田英正選手は日本代表へ招集されなかったのか!? 森保ジャパンの選考に見る“序列”ではなく“マネジメント”という視点
【©️Sporting Clube de Portugal】
日本代表を率いる森保一監督が発表した最新の代表メンバーの中で、静かな波紋を広げたのが、ボランチの主力として長くチームを支えてきた守田英正選手の招集外だった。
日本代表はスコットランド代表、イングランド代表との欧州遠征を控えており、2026年ワールドカップへ向けたチーム強化の重要な期間に入っている。そのタイミングで中盤の軸とも言える選手がメンバーから外れたことは、意外性をもって受け止められた。
ただ、この選考を単純な“序列低下”と見るのは早計かもしれない。むしろ今回の招集には、森保監督のチームマネジメントの考え方が色濃く表れているとも言える。
守田選手は現在、ポルトガルの名門スポルティングCPでプレーし、欧州の厳しいシーズンを戦っている。リーグ戦、欧州カップ戦を含めた過密日程の中でコンディション管理は非常に重要であり、代表活動を含めた年間スケジュールをどう調整するかは、クラブと代表の双方にとって大きなテーマとなる。
森保監督は守田選手について「戦術理解が高く、いつでも計算できる選手」と評価しており、これは裏を返せば、短期間の合宿や試合で改めて能力を確認する必要がない選手とも言える。言い換えれば、“呼ばなくても構想の中に入っている選手”という位置付けだ。
一方で、今回の代表活動ではボランチのポジションに複数の選手が招集されている。ここには、チームの新たな組み合わせや序列を確認したいという意図も見える。ワールドカップ本大会までの時間を考えれば、主力のコンディション維持と同時に、新戦力や控え選手の底上げを進める必要がある。その両立を図るためのメンバー構成だった可能性は高い。
特にボランチはチームのバランスを左右する重要なポジションであり、一人の主力に依存する体制は大会の長丁場ではリスクにもなる。複数の選手が同じ役割をこなせる状態を作ることは、監督にとって極めて重要な作業になる。
そう考えると、今回の守田選手の招集外はネガティブな意味よりも、チーム全体の層を厚くするための選考だったと見る方が自然かもしれない。主力を休ませながら、新たな組み合わせを試し、チームの幅を広げる。
ワールドカップを見据えた長期的なチーム作りの一環として捉えることもできる。
代表メンバーの選考は、限られた枠の中で単純な実力順や序列だけで決まるものではない。コンディション、戦術、チームバランス、クラブでの状況、大会までのスケジュールなど、さまざまな要素が複雑に絡み合う。

