メイウェザーがパートナーを提訴「精巧な金融詐欺計画」が事実なら、スポーツ界を揺るがす“歴史的事件”に発展する可能性

2026.2.5

ボクシング史上、最も稼いだ男の一人とされるフロイド・メイウェザーが、長年パートナー関係にあった米放送局「ショータイム」を提訴した。もし訴状で主張されている内容が立証されれば、単なる個人間の金銭トラブルにとどまらず、米スポーツビジネス全体を揺るがす巨額詐欺事件へと発展する可能性をはらんでいる。


 

米メディア「TMZ」などの報道によれば、メイウェザーはキャリアを通じて得たとされる10億ドル(約1570億円)超の収入のうち、相当額が自身の銀行口座に入金されていないと主張。背景には、長年アドバイザーを務めてきたアル・ヘイモン氏による「長期にわたる精巧な金融詐欺計画」があったとしている。

訴状では、ヘイモン氏がショータイム、さらには元ショータイム・スポーツ社長スティーブン・エスピノーザ氏から「多大な関与と援助」を受け、不正流用を行っていたと指摘。メイウェザー側は、不正に失われた資金と損害賠償を含め、数億ドル規模の回収を求めているという。

特に深刻なのは、その手口の内容だ。

メイウェザーの主張によれば、2015年のマニー・パッキャオ戦をはじめとするビッグマッチにおいて、本来メイウェザー本人に支払われるべき報酬が、ショータイム側の判断で、実質的にヘイモン氏が管理する口座へ直接送金されていたとされる。

結果として、キャリア収入の大部分にあたる約3億4000万ドル(約533億円)が不正流用されたという。

さらに不可解なのは、その後の対応だ。

数年後にマネジャーを交代させ、ショータイムに帳簿の開示を求めたところ、

「帳簿は洪水で失われた」「アクセスできない」と説明されたという。

もしこれが事実であれば、透明性が命とされる放映ビジネスの根幹を揺るがす問題となる。

この訴訟が注目を集める最大の理由は、金額の大きさだけではない。

スター選手、トップアドバイザー、巨大メディア企業というスポーツ興行の中枢を担う存在が一体となって関与していた可能性が示唆されている点にある。

仮に詐欺行為が司法の場で認定されれば、スポーツ界における契約慣行や資金管理の在り方そのものが、厳しく問われることになるだろう。

「無敗王者」のキャリアの裏で、何が起きていたのか。
この訴訟は、メイウェザー個人の問題を超え、スポーツとカネの“暗部”を白日の下にさらす事件へ発展する可能性を秘めている。