スノーボード平野歩夢選手 怪我の程度を発表!複数箇所骨折も段階的復帰へ! 命を懸ける覚悟が競技の本質を物語る

2026.1.22

【©️UNIQLO anbassadors】

骨折はアクシデントではなく、日常の延長線上ー

空中で重力を裏切る大技を繰り出し、わずかな着地のズレが選手生命を脅かす。

スノーボードのハーフパイプ競技が持つ過酷さと覚悟を、改めて世に突きつける出来事となった。

全日本スキー連盟は21日、スノーボード男子ハーフパイプでミラノ・コルティナ五輪代表に内定している平野歩夢選手(TOKIOインカラミ)の負傷状況を発表。

 

17日にスイス・ラークスで行われたW杯第5戦決勝で転倒し、

顔部と下半身を強打。

帰国後の検査で複数箇所の骨折と打撲が確認された。

それでも、骨折はいずれもズレのない比較的軽度なもの。

腫れと痛みの回復を見ながら、チームドクターの管理下で段階的に練習を再開する予定だという。治療とリハビリを国内で進め、代表チーム合流を目指す。


 

転倒が起きたのは、まさに世界最高峰の演技を披露していた最中だった。

1本目からスイッチバック・ダブルコーク1260のノーズグラブという大技を決め、続くキャブ・ダブルコーク1440でも圧倒的な高さを見せた。しかし3発目、着地の瞬間にバランスを崩し、前方へ倒れ込む形で氷壁に叩きつけられた。

自力で起き上がったものの、ボードは折れ、顔からは出血。

決勝2本目は棄権し12位に終わった。

五輪前最後のW杯という大舞台での負傷に、不安の声が広がるのも無理はない。

だが、スノーボード界に身を置く者にとって、骨折は恐怖であると同時に、覚悟の証でもある。誰も到達したことのない高さ、誰も見たことのない回転数を求める限り、リスクから逃れることはできない。

その極限に挑み続けるからこそ、この競技は人々を魅了する。

五輪2連覇という偉業に挑む平野歩夢選手は、再びその過酷な世界へ戻ろうとしている。痛みを知り、それでも板を履く。

その決断こそが、スノーボードという競技の本質であり、

世界の頂点に立つ者だけが背負える覚悟だ。


【文:高須基一朗】