UFC女子ファイター魅津希選手が示した敬意と現実論 伊澤星花選手への言及ににじむ「それでも来てほしい」という本音

2026.1.18

UFC女子ファイターとして活躍する魅津希選手が、

自身の言葉を丁寧にすくい直すように、格闘技ファンへ誠実なメッセージを届けた。

前RIZINバンタム級王者・井上直樹選手の実姉でもある魅津希選手は17日にnoteを更新。RIZIN女子スーパーアトム級(-49キロ)王者・伊澤星花選手について言及し、その真意を落ち着いた言葉で説明した。


 

きっかけは、直前に行われたファンミーティングでの質疑応答。

「UFCで見てみたい日本人選手は?」という問いに、伊澤選手の名前を挙げたことが一部で独り歩きして伝わった。魅津希選手も「意図とは違う受け取り方をされた部分があった」と感じ、補足するために筆を執ったという。

魅津希選手は先ず、伊澤選手の名前を出した理由を明確にした。

「“今、日本で実績を積んでいる選手”という文脈で、自然に浮かんだ名前だった」。その一文からは、国内で結果を残し続ける伊澤への率直な評価と敬意が伝わってくる。

一方で、話題となった「UFC参戦の可能性」については、感情論に流されることなく、極めて現実的な視点を示した。

「現実的に考えると、伊澤さんがUFCに上がってくる可能性は低いと思っています」。そう述べた上で、その理由を「実力の問題ではなく、階級、体格、契約、マーケットといったUFC特有の条件」にあると丁寧に説明した。

 

UFC女子最軽量級はストロー級(-115ポンド=約52.2キロ)。スーパーアトム級を主戦場とする伊澤選手にとって、階級を上げて世界最高峰に挑むことは簡単な選択ではない。魅津希選手も「体格差は努力だけで埋まるものではなく、現実はとてもシビア」と、現場を知る者だからこその率直さで語っている。

 

それでも、言葉の端々からにじむのは、線を引く冷淡さではなく、未来への期待だ。

「だからこそ、もし本当にUFCに上がってこられるなら、ぜひ来てほしい」。

この一言には、挑発や上下関係を示す意図はなく、同じ舞台で戦う可能性を夢見る、純粋なリスペクトが込められている。

「誰かを下に見る意図ではない」とあらためて強調した点にも、言葉を大切にする姿勢が表れていた。

魅津希選手自身は昨年10月のUFC321で、4連勝中だったジャケリン・アモリム(ブラジル)を判定で下し、約2年ぶりの復帰戦を白星で飾った。

世界最高峰の舞台の厳しさを知る彼女だからこそ語れる現実と、それでも「叶うなら見てみたい」という願い。その両立こそが、今回の発信の価値だろう。

丁寧な言葉選びの先にあったのは、可能性を否定する断言ではなく、

挑戦が実現した時の未来をそっと照らすエールだった。