【ウインターカップ3回戦】延長死闘を制したのは王者の経験値 大濠、開志国際を77―75で撃破 白谷33得点、本田が勝負を決める
【©️SoftBankウインターカップ2025】
ウインターカップ男子3回戦で、福岡大学附属大濠高等学校(福岡②)が、
開志国際高等学校(新潟①)との延長戦にもつれ込む激戦を77―75で制した。
試合を通じて主導権を握ったのは、大濠の23番・白谷柱誠ジャック。
要所で決め切る得点力と、終盤に見せた冷静さが、勝敗を分けた。
▪️白谷が主導権を握る立ち上がり
試合開始早々、会場をどよめかせたのは大濠の白谷だった。
23番・白谷柱誠ジャックが迷いなく放った3ポイントがリングを射抜くと、続けてアタックからのミドルも沈め、いきなり5―0と流れをつかむ。
開志国際は、15番・アジャック・アロングのインサイドにボールを集めようとするが、大濠の隙のないディフェンスの前に、フィニッシュでわずかな躊躇が見えた。
こうなると大濠はミドルを織り交ぜながら試合をコントロール。
白谷はタップシュートも決め、攻守にわたって存在感を放った。
▪️互いに譲らぬ第2クォーター
第2クォーター、大濠は5アウト気味に外角を生かす布陣へ。
ここで躍動したのが14番・本田蕗以だ。ド
ライブ、レイアップに加え、待望の3ポイントを成功させ、得点源として機能する。
一方の開志は、4番・北村優太、13番・高橋歩路が外角から応戦。
10番・キング太もアタックで加点し、点差を詰めていく。
印象以上にスコアは拮抗し、緊張感のある展開のまま前半を折り返した。
▪️北村の連続3Pで流れ一変
後半に入り、流れを引き寄せたのは開志国際だった。
4番・北村優太が立て続けに3ポイントを沈め、会場の空気を一変させる。
さらに10番・キング太が攻守に躍動し、一時は一桁差まで詰め寄った。
それでも大濠は慌てない。23番・白谷柱誠ジャックが連続3ポイントを決め、
オフェンスリバウンドからの押し込み、アタックで応戦。
13番・榎木璃旺のディフェンスも光り、簡単には主導権を渡さなかった。
▪️72―72 勝負は延長戦へ
第4クォーター終盤、開志は18番・イヘツ・グッドラックチネドゥのスティール、北村の外角で追い上げ、ついに同点に追いつく。
大濠は白谷、本田が要所で得点を重ねるが、開志の粘りは最後まで衰えない。
一点、勝ち越している大濠が痛恨のボールインのタイミングでスティールを取られてファールまで与えてしまう、
ここでフリースローに2本だが1本を外して同点となり、
残り時間、互いに譲らず72―72。
勝負は延長戦に突入した。
延長戦で示した“大濠の強度”
オーバータイム、流れを引き戻したのは14番・本田蕗以だった。
気迫のこもった3ポイントを沈め、さらに落ち着いたレイアップで加点。
守っては24秒を使い切らせるディフェンスで、王者の経験値を示した。
開志も13番・高橋歩路が3ポイントで食い下がるが、最後は大濠が時間と感情を支配。77―75で、延長戦の死闘に終止符を打った。
試合を決めた男たち
大濠は、23番・白谷柱誠ジャックが33得点の大黒柱として君臨し、
14番・本田蕗以が24得点と勝負どころを制した。
一方、敗れた開志国際も、4番・北村優太、10番・キング太、15番・アジャック・アロングを中心に、最後まで堂々たる戦いぶりを見せた。
延長戦で明暗を分けたのは、わずかな判断力と積み重ねてきた強度。
その差が、紙一重の勝敗となって表れた。
▪️ウインターカップ2025(12月26日)男子・三回戦 全試合結果
福島東稜 60-84 北陸学院
鳥取城北 77-76 九州学院
土浦日本大学 78-76 京都精華学園
開志国際 75-77 福岡大学附属大濠
正智深谷 59-82 福岡第一
仙台大学附属明成 61-68 帝京長岡
県立広島皆実 44-93 八王子学園八王子
東山 70-60 駒澤大学附属苫小牧
【文:高須基一朗】








