UFC平良達郎選手、元王者モレノを衝撃撃破! バック奪取からパウンド連打で2R TKO勝利!! フライ級タイトル戦へ“現実味”を帯びた歴史的白星
【©️UFC】
世界最高峰の総合格闘技イベント「UFC323」が6日(日本時間7日)、米ラスベガスのT-モバイル・アリーナで開催され、日本格闘技界にとって重大な節目となる一戦が実現した。フライ級5位の平良達郎(THE BLACKBELT JAPAN)が、元同級王者でランキング2位のブランドン・モレノ(メキシコ)を相手に、2ラウンドTKOで見事な勝利。“王者経験者撃破”という決定的な成果を引っ提げ、遂にフライ級タイトル戦が視界に捉えられる位置へ飛び込んだ。
■平良選手が遂に強豪中の強豪へ挑戦
平良選手は今年8月、10カ月ぶりの実戦復帰となったパク・ヒャンソン戦を2Rリアネイキッドチョークで制し、復調をアピール。だが、今回のモレノ戦は次元が異なった。
モレノはUFCフライ級を象徴するトップスターであり、激戦階級の頂点を複数回経験した生きるレジェンド。
打撃の鋭さ、組みの粘り、終盤のスタミナまで隙のない万能型で、平良選手自身も
「彼のボクシングは距離関係が独特で、低い体勢からでもしっかり伸ばしてくる」
と最大限の警戒を口にしていた。
■試合は緊張感あふれる間合いと距離の立ち上がり
1R、互いに慎重な立ち回りながら、モレノの踏み込みとフェイントからの右の直線は健在。平良は細かなジャブと蹴りでリズムを取り、モレノに“入らせない距離”を徹底。徐々に試合の主導権を握る。
2Rに入ると、流れは一気に加速した。平良選手は打撃の応酬からテイクダウンを狙うモレノの動きを逆に利用し、素早いバックテイクへ。ここから日本人ファイターとしては異例の冷静さを見せる。
■バック奪取→パウンド連発でTKO
背後を制した平良選手は、チョークを匂わせつつパウンドへ切り替える巧みな攻防を披露。的確に頭部へ打ち下ろされた重いパウンドに、元王者モレノは防御一杯となり、
ついにレフェリーが試合をストップした。
日本人ファイターがフライ級元王者をフィニッシュした瞬間だった。
■タイトル挑戦が“可能性”から“現実”へ
平良選手は試合前、
「勝てば“もしかしたら”という期待を現実に変えたい」と語っていた。
その言葉通り、今回の勝利は単なるランクアップではない。
元王者撃破、2連続フィニッシュ、ランキング上位戦線の空白―すべてが平良のタイトル挑戦を後押しする状況となった。
今後、タイトルマッチは、UFCの日本マーケット戦略も相まって
“実現のタイミングを計る段階”へと移行したと言っていい。

