スパーズのエース怪物ウェンバンヤマが・・・またも“NBA初”を樹立!

2025.11.12

歴代レジェンドもなし得なかった「35-10-5-5-5」を達成

【©️San Antonio Spurs,】

現地時間11月10日、サンアントニオ・スパーズは

敵地でシカゴ・ブルズを121-117で撃破。

ヴィクター・ウェンバンヤマが勝負所の3ポイント2本を含む

38得点、12リバウンド、5アシスト、5ブロックと

圧巻のパフォーマンスでチームを3連勝に導いた。


■ 絶体絶命からの“ひとりで試合を変えた”3分間

開幕からホーム5戦無敗と好調のブルズに対し、スパーズは前半を1点ビハインド(63-64)で折り返す。第4クォーター残り10分には13点差(91-104)をつけられる苦しい展開となった。

しかしここからウェンバンヤマが“怪物モード”を発動。
コーナースリー、ファウルを受けながらのダンク、ミドルジャンパー2本を立て続けに沈め、わずか3分足らずで10点を返すと、残り1分にはトップ右からプルアップスリーを沈めて同点に。続く攻撃では1対1からクロスオーバーでディフェンスをかわし、鮮やかな決勝弾を叩き込んだ。

第4クォーターを休みなくプレーしたウェンバンヤマは、

この12分間だけで18得点(3P3本)を記録。チームを勝利へと押し上げた。

 

■ 歴代レジェンドも未到達の「35-10-5-5-5」

試合全体ではフィールドゴール成功率57.9%(11/19)、3P成功率66.7%(6/9)、フリースロー100%(10/10)の高精度。
NBAでブロックが公式記録となった1973-74シーズン以降、

35得点-10リバウンド-5アシスト-5ブロック-3ポイント5本」

を同時に達成した選手はウェンバンヤマが史上初となる。

この記録の難しさは、内外の量局面で支配するという点にある。

ブロックを量産するインサイド型の選手と、3ポイントを量産するアウトサイド型の選手は本来相容れない存在だからだ。

3ポイントを除いた「35-10-5-5」で見れば、過去にはカリーム・アブドゥル・ジャバー(9回)、シャキール・オニール(4回)、デイビッド・ロビンソン(4回)、アキーム・オラジュワン(3回)といった伝説的センターが名を連ねる。しかし、その中で3ポイントを複数本成功させた者は一人もいない。

 

■ “224cmインサイド、アウトサイドどちらも戦える新時代

224cmの現役最長身プレーヤーが、クラッチタイムにステフィン・カリーさながらの長距離砲を沈める光景は、まさにNBAの新時代を象徴するものだった。

開幕5連勝後に2連敗を喫したスパーズも、再び3連勝と勢いを取り戻し、

ウエスタン・カンファレンス2位に浮上。

ウェンバンヤマはシーズン最初の10試合で

平均25.7点(リーグ12位)、12.8リバウンド(同3位)、

3.4アシスト、3.90ブロック(同1位)、3P成功率32.6%と圧巻の数字を残している。

弱冠21歳にしてMVP候補の呼び声高まる怪物は、

今後も“NBA史に前例のない記録”を塗り替えていきそうだ。