ジョコビッチ選手 ロス五輪での現役引退を表明 男子テニス史に刻む四大大会最多24勝の偉業

2025.11.11


【©️Tennis TV】

男子テニス界に君臨し、数々の歴史を塗り替えてきたノバク・ジョコビッチ(38、セルビア)が、2028年ロサンゼルス五輪をもって現役生活にピリオドを打つ意向を明かした。「セルビア国旗とともに五輪で現役を終えたい」との思いを、母国メディアが10日までに伝えた。


 

ジョコビッチはこれまで、男子テニスで歴代最多となる四大大会24勝を達成。

2008年にプロ転向後、ウィンブルドン・全米オープン・全仏オープン・全豪オープンのいずれでも優勝を果たすほか、通算ATPツアー101勝(2025年11月8日時点)という驚異的な記録を打ち立てている。彼のプレースタイルは卓越した防御力と攻撃力の両立、そして驚異的なメンタルの強さが際立ち、世界中のファンや若手選手に多大な影響を与えてきた。

特にセルビア国内では、スポーツ界の象徴的存在として絶大な人気を誇る。国際大会では幾度となく母国の誇りを背負い、セルビア史上初となる男子テニス世界ランキング1位の座を長期間維持。競技の枠を超え、慈善活動や若手育成にも力を注ぎ、テニス界全体の発展に寄与してきた。

今回の発表により、ジョコビッチのキャリアは、五輪での栄光を最後に締めくくられる見通しだ。四大大会制覇数やツアー通算勝利数だけでなく、その卓越した精神力と競技への献身は、これからも世界のテニス界に長く語り継がれるだろう。

ジョコビッチは今月8日、ギリシャ選手権決勝でツアー通算101勝目を挙げ、現役最後までファンを魅了する姿を見せている。(共同)