UFCで復活劇!“不屈の女王”魅津希選手、2年ぶり復帰戦で柔術世界王者を圧倒!「ここから、もっと強い自分を見せていく」

2025.10.26

【©️UFC】
10月26日(日本時間)アラブ首長国連邦・アブダビのエティハド・アリーナで開催された『UFC 321』女子ストロー級マッチにて、魅津希選手(日本)が柔術黒帯の強豪4連勝中の、ジャクリン・アモリム(ブラジル)に3-0の判定勝利。

実に2年1カ月ぶりの復帰戦を見事な白星で飾った。

 

■UFCの舞台に咲いた、闘志の花

 RIZINバンタム級王者・井上直樹の姉としても知られる魅津希は、シュートボクシング『Girls S-cup』2連覇、DEEP JEWELSストロー級王座戴冠など、女子格闘技界の黎明期からトップを走り続けてきたファイターだ。2019年にUFCへ参戦後も2勝1敗と好成績を残すも、膝の大怪我により長期離脱を余儀なくされた。
「また戻ってくる」と誓ってから2年―その言葉を現実にし成長を示した夜だった。

 

■1Rから堂々の打撃戦! “ムキムキ腕”で圧をかけ続ける

 対戦相手のアモリムは、柔術世界王者の肩書を持つ一本勝ち請負人。

UFC参戦後は4連続フィニッシュ勝利を誇る、いわば“地上最強の寝技師”だ。

そんな相手に対し、魅津希は開始直後から一歩も引かない。

持ち味のボクシング技術でリズムを掴み、鋭いワンツーとローキックで主導権を握る。
グラウンドではアモリムのバックテイクに苦しみながらも、冷静に体勢を立て直し、上から強烈なパウンドを落とす。

1R終盤には相手の意識を飛ばしかける強打を見舞い、会場をどよめかせた。

 

■最後まで攻め抜く“心の強さ” 完封で2年ぶりの勝利

2R以降も魅津希はアモリムの寝技を完全に封じ、打撃で削り続けた。

最終ラウンドにはケージ際でヒジの連打を浴びせ、王者経験者を完封する形で試合終了。
判定は文句なしの3-0(30-27、30-27、29-28)。

強豪を相手に2年ぶりとは思えぬ完成度を見せつけ、完全復活を印象づけた。

 

■「まだまだ強くなる」笑顔の裏に燃える闘志

試合後、魅津希はUFC JAPANの取材で晴れやかな笑顔を見せた。

「2年ぶりの試合でしたが、本当に大満足です。1Rの最後に相手の目が飛んだ瞬間があって、“自分のパンチが効く”と確信しました。そこからは思いきり殴り合えた」と試合を振り返る。そして、今後について問われると力強く語った。
「まだ傷もあるので少し休みますが、すぐに戻ります。もっと練習して、もっと強い自分を見せていく―それが今の目標です」

沈黙の2年間を経て、再び世界最高峰の舞台で輝きを放った魅津希選手だった。

 

■試合結果

『UFC 321』
2025年10月26日(日本時間)
アラブ首長国連邦・エティハド・アリーナ

▼女子ストロー級マッチ
○魅津希(日本)
判定3-0(30-27、30-27、29-28)
●ジャクリン・アモリム(ブラジル)