高知ユナイテッド・秋田監督辞任騒動、公式サイトの対応に違和感
【9月19日18時現在のでのホームページ上で投稿画像】
9月19日、J3リーグ・高知ユナイテッドSCの秋田豊監督(53)が辞任を表明した。複数の選手やスタッフから寄せられたパワーハラスメント(パワハラ)疑惑が背景にあり、クラブ内外だけにとどまらず、スポーツ業界を巻き込んで大きな注目を集めていた。
一方で、クラブの公式サイトの対応には違和感が漂う。
公式サイトでは、本日19日の監督の記者会見や辞任理由には一切触れず、代わりに「フェアプレイ」をテーマにした公式キャラクター・キティーちゃんのグッズ情報を掲載している。少し穿った見方かもしれないが・・・この投稿が
一種の「当て馬」となり、秋田監督に責任を押し付ける構図が浮き彫りになっている印象だ。
▪️秋田監督の会見内容
秋田監督は会見で、厳しいトレーニングで選手の心を動かそうとしたが、その熱意がスタッフに負担をかけてしまったことを反省したと述べた。パワハラについては「絶対にあってはならない」と認識を示しつつ、辞任の直接的な理由はクラブ社長との意見の相違にあると説明。「ここにいても無駄な時間を過ごすだけだと判断した」と語り、チームへの謝意も忘れなかった。
▪️チームの現状
高知ユナイテッドは今季J3に初参戦。秋田監督は急きょチームを率いたが、問題発覚後は試合や練習に参加していなかった。代理で指揮を執った神野卓哉ヘッドコーチも9月10日に契約を解除されている。チームは現在5連敗中で、リーグ20チーム中15位と低迷している。
▪️公式サイトの情報発信への疑問
クラブ公式サイトがフェアプレイを強調する一方で、監督の会見内容には触れない情報発信は不可解だ。現場で熱血指導で真摯に職務を全うしてきた秋田監督の立場を考えれば、
この偏った情報発信は不公平感を強めるばかりである。
また、パワハラ問題が浮き彫りになったとしても、
任命責任のあるクラブ側が謝意や感謝の言葉を発信しない点も気になるところだ。
【文:高須基一朗】