ロンダ・ラウジー×ジーナ・カラーノが“歴史的復帰戦” Netflix初のMMA大会で実現する女子格闘技の象徴対決
【©️Netflix】
女子総合格闘技(MMA)の歴史を語るうえで欠かせない二人が、再びケージに戻ってくる。
元UFC女子王者のロンダ・ラウジーと、女子MMA黎明期のスターとして知られるジーナ・カラーノが、2026年5月16日、米カリフォルニア州イングルウッドのインテュイット・ドームで対戦することが決定した。
大会は動画配信大手のNetflixが独占ライブ配信する初のMMAイベント。プロモーションはボクシングでも話題を集めるMost Valuable Promotionsが手がける。
女子格闘技の象徴ともいえる両者の復帰戦は、スポーツ界だけでなくエンターテインメント業界にも大きな波紋を広げている。
▪️“女子MMAの象徴”同士の対戦がついに実現
試合は女子フェザー級(145ポンド)5分5ラウンド。
4オンスのオープンフィンガーグローブを着用し、六角形ケージで行われる。
【女子MMAフェザー級 5分5R】
ロンダ・ラウジー(米国)12勝2敗
ジーナ・カラーノ(米国)7勝1敗
女子格闘技がまだメジャーではなかった時代にスターとなった両者だが、
意外にもMMAでの直接対決は一度も実現していない。
それだけに今回のカードは、長年ファンが待ち望んできた
“歴史の補完”とも言える一戦だ。
▪️ラウジー「柔道を教えることで格闘技への愛を取り戻した」
現役時代、女子MMAの人気を一気に押し上げたラウジーだが、引退後は格闘技から距離を置いていたという。
その理由について、彼女は会見でこう明かした。
「私は神経学的な問題で引退を余儀なくされ、格闘技に対して心の壁を作っていました。しばらくは、この世界の近くにいることさえつらかった」
転機となったのは、自宅ガレージで夫のトレーニングを手伝い、柔道を指導するようになったことだった。
「そこで、自分がどれだけ格闘技を愛しているのかを思い出したんです」
さらに、妊娠中にカラーノのインタビューを見たことで「物語の続きを書くべきだ」と感じ、直接連絡を取ったという。
▪️カラーノ「ここが本来いるべき場所」
一方、約15年ぶりのビッグマッチとなるカラーノは、今回の復帰を“運命”と表現した。
「ロンダが個人的に誘ってくれたことが大きかった。彼女とこの瞬間を共有すること以上に重要なことはありませんでした」
2009年にクリス・サイボーグと対戦して以来、格闘技の第一線から離れていたカラーノだが、現在はモンタナ州の農場で生活しながらトレーニングを再開。
「昔は緊張ばかりでしたが、今は穏やかな気持ちです。まるで“家に帰ってきた”ような感覚ですね」
と語り、成熟した心境でリングに戻ることを強調した。
▪️なぜUFCではなくNetflixなのか
今回のイベントが注目を集める理由の一つが、配信プラットフォームの存在だ。
ラウジーは当初、MMA最大団体のUFCでの開催も検討していたと明かす。しかし最終的には、世界最大級のストリーミングサービスであるNetflixを選んだ。
「世界最大のストリーマーであり、最もプレミアムな舞台だと思いました」
さらに、現在のUFCのビジネスモデルについても言及。
「株主価値が優先され、最高の試合を作るインセンティブが薄れている」と指摘した。
その一方で、UFC社長のダナ・ホワイトについては「友人であり尊敬している」と述べ、個人的な対立は否定している。
▪️格闘技界の新潮流を象徴する一戦
今回の大会には、元UFCヘビー級王者のフランシス・ガヌーも参戦予定とされており、大会自体が“新時代の格闘技ビジネス”を象徴するイベントとして注目されている。
ラウジーはこの試合の意義についてこう語った。
「変化はすでに始まっています。その最前線に立てることを誇りに思う」
女子格闘技の象徴とも言える二人の復帰戦。
それは単なるノスタルジーではなく、ストリーミング時代の格闘技の新しいビジネスモデルを試す実験場でもある。
2026年5月16日。
Netflixが女子MMA総合格闘技の歴史がどのように世界へ届けるのか。

