NBAオールスターでリラードが3度目の頂点へ“精密機械”の帰還 アキレス腱断裂の全休乗り越え「やってよかった」

2026.2.15

“精密機械”が、再びその真価を示した。

2月14日(日本時間15日)、米カリフォルニア州ロサンゼルスのインテュイット・ドームで開催されたNBAオールスターサタデーナイト。3ポイントコンテストで主役をさらったのは、今季をアキレス腱断裂で全休しているデイミアン・リラードだった。


 

リーグ屈指のシューターが集結する恒例イベント。

1回戦ではルーキーのコン・カニップル(ホーネッツ)が27点を叩き出し、会場を沸かせる。続いて登場したデビン・ブッカーが30点でトップに立ち、王者の貫禄を示した。

そして最終出場者として姿を現したのがリラード。

今季はアキレス腱断裂により公式戦出場はない。

それでもリングに向かうフォームに迷いはなかった。

無駄のないセットアップ、一定のリリースポイント、寸分の狂いもないアーチ。まさに“再現性”のかたまりだ。27点をマークし、堂々の決勝進出を果たした。

決勝戦。

カニップルが17点にとどまる中、2番手のリラードは圧巻だった。

10連続成功を含む29点。放たれるボールは、あらかじめ軌道が設計されているかのようにリングへ吸い込まれる。

感情よりも精度、勢いよりも安定。

ブレのない一投一投が、観る者に確信を抱かせた。

追うブッカーも9連続成功と猛追。

だが勝負を分けたのは最後のマネーラックだった。

残り3球を沈めれば逆転という場面で、まさかの失敗。

27点で止まり、わずか2点差で王座を逃した。

リラードは2023年、24年に続く3連覇で、通算3度目の優勝。

これはラリー・バード、クレイグ・ホッジズに並ぶ大会史上最多タイ記録となった。

試合後、リラードは静かに語った。

「リーグが許可してくれて競技に出場できた。ファンのみんなの前に立てる経験に感謝している。本能を信じてリリースできた」

ブッカーの9連続成功について問われると、「調子落とせと思っていた」と苦笑い。

それでも最後はこう締めくくった。

「ファンのため、スターのためにあるオールスターウィークエンド。楽しかったし、やってよかった」

長期離脱中の身でありながら、勝負勘と精度は失われていなかった。

むしろ磨き上げられたシュートタッチの感覚は、より研ぎ澄まされていたと言っていい。