アデサニヤ再起の舞台はシアトル“3連敗の元王者”が新世代の急先鋒パイファーと激突

2026.1.15

【©️UFC】

UFCミドル級の歴史を築いてきた男が、再びオクタゴンの中心に立つ。元同級王者イスラエル・アデサニヤが、3月28日に米ワシントン州シアトルのクライメート・プレッジ・アリーナで開催されるUFCシアトル大会のメインイベントで、ジョー・パイファーと対戦することが正式に発表された。

UFCのデイナ・ホワイトCEOが認めたこの一戦は、今大会最大の注目カードとなる。


 

かつて「The Last Stylebender(最後のスタイルベンダー)」の異名とともにミドル級を支配したアデサニヤ。しかし現在の彼は、王者から“復活を期す挑戦者”という立場にある。ナソーディン・イマヴォフ戦を含むまさかの3連敗。

技術と支配力で勝ち続けてきた王者にとって、これはキャリア最大級の逆風だ。

このパイファー戦は、単なる一勝を狙う試合ではない。アデサニヤが再びタイトル戦線に戻れるか、それとも世代交代の波に飲み込まれるのか。その分岐点となる90分だ。

 

▪️台頭する“破壊者”パイファー、王者の名を踏み台にできるか

迎え撃つジョー・パイファーは、いまUFCミドル級で最も勢いのある男の一人だ。爆発的な打撃とフィニッシュ能力を武器にUFCで3連勝中。マルクアンドレ・バリオ、ケルビン・ガステルム、アブス・マゴメドフといった実力者を撃破し、すでにランキング上位をうかがう存在になっている。

UFCでの通算成績は6勝1敗。そのうち5勝がKOまたはサブミッションによるフィニッシュ勝利という“危険度”の高さを誇る。唯一の黒星はジャック・ハーマンソン戦の判定負けだが、それも経験値として彼を一段引き上げた。

元王者アデサニヤとの対戦は、パイファーにとって最大のチャンスだ。もしこの試合に勝てば、彼は一夜にしてタイトル挑戦圏へと飛躍することになる。

 

▪️王者から転落したアデサニヤ、その現在地

アデサニヤは2023年にアレックス・ペレイラをKOで下し王座を奪還したが、その後のキャリアは暗転した。ショーン・ストリックランドにまさかの判定負けで王座を失い、続くドリカス・デュ・プレシス戦ではサブミッション負け。さらに2025年2月にはイマヴォフに敗れ、キャリア初の3連敗を喫した。

かつては“完璧な距離感とディフェンス”で相手を支配してきたアデサニヤだが、最近はその鉄壁さに陰りが見え始めている。だからこそ、今回のパイファー戦は「まだ終わっていない」ことを証明するための重要な戦いになる。

ミドル級はUFCでも屈指の激戦区だ。

新鋭が次々と現れ、かつての王者ですら簡単には生き残れない。

アデサニヤにとっては再起のチャンスであり、

パイファーにとっては一気にトップへ駆け上がる踏み台でもある。