日本代表強化を支える“完璧な下準備”英国2連戦に凝縮されたJFAの戦略眼が光る
【©️JFA】
サッカー日本代表が3月の欧州遠征で、イングランド代表に続きスコットランド代表とも対戦することが明らかになった。W杯イヤーという重要な局面で実現した“英国2連戦”は、単なる親善試合の枠を超え、日本サッカー協会(JFA)の卓越した強化戦略を象徴するマッチメークと言える。
イングランド戦は聖地ウェンブリー、スコットランド戦はグラスゴーのハムデン・パークが有力。いずれもサッカーの歴史と格式を誇るスタジアムであり、本大会さながらの重圧と雰囲気を体感できる舞台設定だ。
対戦相手、開催地、移動距離、時差を最小限に抑えた
日程構成は、W杯本番を見据えた極めて合理的かつ
計算されたものとなっている。
特筆すべきは、イングランド、スコットランドともにW杯出場を決めている“本気度の高い欧州勢”である点だ。日本が本大会で同居するF組にはオランダがおり、欧州プレーオフ勝者との対戦も控える。JFAは早い段階から「欧州のフィジカルと強度」を最大のテーマに据え、対戦国を厳選してきた。
スコットランド代表はプレミアリーグで主力を担う選手が多く、球際の激しさや縦への速さは本大会を想定した格好のテストとなる。イングランド戦と同一国内での連戦にすることで、選手のコンディション管理や移動負荷を抑えつつ、強度の異なる2試合を効率的に消化できる構造を作り上げた点は、まさに協会主導の“見えない勝利”だ。
森保一監督が「イングランドの近くになる」と語っていた通り、その言葉の裏にはJFAと一体となった明確な青写真があった。W杯イヤーにありがちな過密日程や消耗戦を回避しながら、最大限の実戦効果を引き出す――その手腕は、世界的に見ても極めて高い水準にある。
日本代表の進化は、ピッチ上だけで起きているわけではない。綿密に計算されたスケジューリングと的確なマッチメーク。その土台を支えるJFAの存在こそが、森保ジャパンを“勝てる代表”へと押し上げている最大の要因と言える。


