トム・クルーズ、宇宙撮影の新作映画が計画見直しに NASA連携には政府調整が課題

2025.12.13

 

【©️CNN】

米俳優トム・クルーズ(63)が準備を進めていた、ハリウッド映画史上初となる「宇宙での撮影」を計画していた新作映画について、米航空宇宙局(NASA)との連携に連邦政府の許可が必要となる事情から、計画がいったん見直しとなったと米メディアCNNが報じた。


同メディアによると、宇宙空間での撮影を実現するにはNASAとの調整に加え、

政府レベルでの承認が不可欠であり、現行の政治体制下では大統領の関与が必要になる可能性があるという。

関係者は「映画製作にあたりNASAの協力が前提となるが、政治的な要素が加わることで慎重な判断が求められたようだ」と説明している。

 クルーズはこれまで一貫して政治的な立場を公にすることを避けており、作品や活動が特定の政治色を帯びることには慎重な姿勢を取ってきたとされる。ファンとの距離感を大切にする考えも、今回の判断に影響した可能性がある。

 この宇宙撮影プロジェクトは2020年に初めて発表され、当時のNASA長官ジム・ブライデンスタイン氏が5月に「NASAの野心的な計画を実現するためには、次世代の技術者や科学者を刺激する人気メディアの力が重要だ」とX(旧ツイッター)に投稿し、NASAが協力する意向を明らかにしていた。計画では、クルーズに加え、宇宙開発企業スペースXを率いるイーロン・マスク氏、映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』(2014年)などで知られるダグ・リーマン監督が参加する構想だった。

 報道では、ブライデンスタイン氏の当時の投稿はすでに削除されているとされており、計画を巡る状況が変化していることもうかがえる。

 またクルーズは、米国文化への貢献をたたえるケネディ・センター名誉賞についても、過去に「スケジュールの都合」を理由に授与を辞退している。先日ワシントンDCで行われた授賞式ではトランプ大統領が司会を務めており、式典の性格を踏まえた判断だったとみられている。