ハーデン、36歳の“孤高の爆撃”。リーグ最多タイ55得点で歴史を書き換える—2球団での得点記録樹立はNBA唯一
【©️Los Angeles Clippers】
ロサンゼルス・クリッパーズのジェームズ・ハーデンが、またしてもNBAの歴史に名を刻んだ。11月24日(現地23日)に行われたシャーロット・ホーネッツ戦で、36歳のベテランは今季リーグ最多タイとなる55得点を叩き出し、クリッパーズのフランチャイズ記録を更新した。
苦境が続くチームにあって、ハーデンの輝きだけは鈍らない。クリッパーズは直前のキャバリアーズ戦こそ105-120で敗れ、5勝12敗とウエスト12位に沈んだが、ホーネッツ戦では“元MVP”が全てを支配した。
■ 第1クォーターだけで27点。完全に“止められない男”
試合開始からの猛ラッシュは圧巻だった。
ハーデンは第1クォーターで早くも5本の3ポイントを沈め27得点。その後もシュートタッチは落ちず、最終的にFG65.4%(17/26)、3P62.5%(10/16)、FT78.6%(11/14)と驚異的な高効率で試合を支配した。
結果として残した55得点は、ヨキッチ、
ギルジャス・アレクサンダーと並ぶ今季NBA最多タイ。
クリッパーズにとっては新たな球団得点記録だ。
■ ハーデンが築く“二つの王国”
注目すべきは、ハーデンが2つの球団で得点記録を持つ唯一のNBA選手となったことだ。
・ロケッツ時代:61得点(2度)/球団最多得点記録
・クリッパーズ:55得点/球団最多得点記録(今回更新)
ハーデンのキャリアは17年目に突入しているが、依然としてリーグ屈指のスコアラーであることを証明してみせた。
■ レナード復帰もチームは苦戦・・・ただし“軸”はハーデン
キャバリアーズ戦では右足首捻挫から復帰したカワイ・レナードが20得点と存在感を示し、イビツァ・ズバッツも33得点18リバウンドと奮闘。
それでも勝利を掴めなかったチーム状況の中で、
ホーネッツ戦のハーデンの一撃は、流れを変える一戦となった。
さらに今回の55得点で、ハーデンの通算50点ゲームは25回目。
これはコービー・ブライアントに並ぶ歴代3位タイの記録である。
36歳にして衰え知らず。
そして、複数の球団で歴史を塗り替えるという前代未聞の偉業。
ジェームズ・ハーデンは、まぎれもなく今季のNBAで最も“見逃せない男”になりつつある。

