【ONE】若松佑弥選手、王者の風格見せつけ初防衛! パシオを圧巻TKO“ONEの顔”が示した王者の責任「僕が団体を世界最強にする」
2025.11.17

【©️ONE Championship】
フライ級MMAの頂に立つ男が、その存在価値をあらためて世界へ示した。
ONEチャンピオンシップ「ONE 173:スーパーボンVS野杁正明」(16日、東京・有明アリーナ)のセミファイナル。フライ級(-135ポンド=61.2キロ)世界タイトルマッチで、王者・若松佑弥(30=TRIBE TOKYO MMA)が、ストロー級王者ジョシュア・パシオ(29=フィリピン)を2回54秒TKOで沈め、堂々の初防衛を達成した。

序盤から王者は落ち着いていた。距離を制し、的確にプレッシャーをかけると、2回開始直後に放った右が鋭く突き刺さる。たまらず崩れたパシオに対し、若松は迷いなく畳みかけた。うつぶせとなった挑戦者の頭部へ容赦ない膝を連打。レフェリーが割って入るまで、一切の隙を見せなかった。フライ級王者の看板にふさわしい、圧倒的な勝ちっぷりだった。

試合後にはパフォーマンスボーナス5万ドル(約775万円)も獲得。だが若松にとって、数字以上の価値があったのは“戦う理由”を家族とともに示せたことだった。
勝利を告げるとケージへ妻と2人の子供を呼び寄せ、王者は静かに、しかし力強く語った。
「僕が勝ち続けて、ONEを世界で一番強い団体にしたい気持ちがあります。そして本当に、家族のためだけに戦っている。今日のこの瞬間のために命を懸けてきたので、本当にうれしい」
ONEの顔として、MMA界の未来を背負う覚悟を胸に。
若松佑弥は、王者としての第一歩を力強く刻んだ。
