名レフェリー・笹崎勝己さん、露天風呂でクマに襲われ帰らぬ人に 業界に惜しむ声広がる
2025.10.17
プロレス界で長年にわたりリングを見守ってきた
名レフェリー笹崎勝己さん(60)が、
岩手県内の温泉旅館で清掃作業中に野生のクマに襲われて命を落とした。
業界関係者やファンの間では突然の訃報に衝撃と悲しみの声が広がっている。
警察発表によると、笹崎さんは16日午前、勤務先の温泉旅館で露天風呂の清掃を行っていたが、作業中に姿が見えなくなった。
現場付近の柵には血痕と、クマのものとみられる毛が残されており、スタッフが通報。翌17日午前9時ごろ、露天風呂から北西約50メートルの雑木林の中で遺体が発見された。現場付近ではツキノワグマ1頭が確認され、猟友会によって駆除されたという。
■リングと共に歩んだ35年、業界を支えた存在
笹崎さんは1989年に全日本女子プロレスへ入社し同団体でレフェリーデビュー。
全女解散後も多くの団体でリングに上がり、2015年にはプロレス団体「ZERO1」を運営する株式会社ファーストオンステージの副社長に就任。さらに2018年、同団体の運営を引き継いだ株式会社ドリームオンステージの社長として団体を支えながら、レフェリー業も続けていた。
2022年以降は拠点を岩手県に移し、温泉旅館で勤務する傍ら
「栃木プロレス」や「マリーゴールド」などの大会にも参加。
現場第一線でリングを守り続けていた。
リング上では厳しくも温かく、選手と観客の双方に信頼された笹崎さん。
突然の別れに、プロレス界は深い悲しみに包まれている。