世界陸上女子マラソンで小林香菜選手が涙の7位 入賞!「怖い舞台だった」

2025.9.14

 

【©️世界陸上2025】

東京で開催中の世界陸上は14日、女子マラソンが行われ、日本代表の小林香菜選手(24=大塚製薬)が2時間28分50秒で7位に入り、日本勢最高位となった。

入賞は2019年ドーハ大会の谷本観月以来3大会ぶり。

 

▪️ペースアップで脱落、それでも粘走

序盤は上位集団に食らいついた小林だが、25キロ手前でケニア、エチオピア勢が一気にスパートすると置き去りにされた。一時は11位まで後退しながらも、粘り強く順位を戻して7位でフィニッシュ。「何とか8位以内に入りたかった」と振り返ったが、表彰台を争う力の差は歴然だった。

▪️ネガティブ発言と涙

初出場の小林選手はレース後、「代表に選ばれた時から信じられない気持ちで…練習がきつすぎて、本番はどうでもいいと思っていた」と涙ながらに吐露。

「世界陸上は怖い。早く終わってほしいと思っていた」と率直な言葉を繰り返した。

沿道からの声援に背中を押されただけに、悔しさと安堵が入り混じった表情が印象的だった。

小林選手は高校時代まで無名で、大学では「ホノルルマラソン完走会」というサークル出身という異色の経歴を持つ。

社会人になって本格的に競技へ打ち込み、

25年1月の大阪国際女子マラソンでは日本人トップで2位に食い込んだ急成長株。今大会に向けても月間1300キロを超える走り込みで臨んだが、世界の壁は厚かった。

▪️マラソン女子日本勢の現実と世界の壁

佐藤早也伽選手(31=積水化学)は13位、安藤友香選手(31=しまむら)は28位と続き、

経験豊富な女子マラソン日本代表のランナーも結果を残せなかった。

開催国・日本での世界陸上は「最低限の入賞」という成果を得た一方、

メダル争いからは依然として遠い現実と世界の壁を突き付けた。