ニック・ボールがグッドマンを判定で下しフェザー級3度目の防衛

2025.8.18

【from Nick Ball 】

プロボクシングWBAフェザー級王者のニック・ボール(28=イギリス)が

16日(日本時間17日)、サウジアラビア・リヤドで

同級5位サム・グッドマン(26=オーストラリア)と対戦し、

3-0判定で勝利を収めた。

これでボールは3度目の防衛に成功し、無敗記録を維持した。

 

この試合は、当初1階級下のスーパーバンタム級統一王者・井上尚弥選手(32=大橋)の挑戦が予定されていたが、井上が来年5月にスーパーバンタム級で中谷潤人(27=M.T)と対戦することになったため、フェザー級転向は先送りとなっていた。今後、井上がフェザー級に上げる場合、ボールは再び対戦候補となる可能性がある。

一方のグッドマンは、スーパーバンタム級で井上への挑戦が予定されていたが、スパーリング中の負傷によりキャンセルとなっていた。今回、1階級上げて初の世界挑戦の機会を得た。試合は両者にとって初顔合わせであり、日本のファンからも注目を集めた。

試合はダウンシーンなしで終了。スコアは118-110、117-111、115-113の3-0でボールが勝利した。身長157センチのボールは、スタミナとラッシングパワーが持ち味だが、序盤はボディブローで動きが鈍る場面や、グッドマンの攻勢に下がる場面も見られ、内容面ではやや消化不良との声もある。

これでボールの戦績は23勝(13KO)1分け、グッドマンは20勝(8KO)1敗となった。

フェザー級は現在、WBA暫定王者ミルコ・クエジョ(アルゼンチン)やWBC王者スティーブン・フルトン(アメリカ)、IBF王者アンジェロ・レオ(アメリカ)、WBO王者ラファエル・エスピノサ(メキシコ)など、世界的に強豪が揃っている。

井上尚弥選手は9月14日に名古屋でWBAスーパーバンタム級暫定王者ムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)との防衛戦を控えており、12月27日にはWBC同級1位アラン・ピカソ(メキシコ)と対戦する見込み。

フェザー級での再挑戦は中谷戦後に検討される見通しだ。

【文:高須基一朗】