MLBドジャース山本由伸投手、圧巻の無失点ピッチングも白星ならず

2025.7.14

▪️ドジャースは延長戦制し前半戦締めくくる

【©️Los Angeles Dodgers,】

ロサンゼルス・ドジャースの山本由伸投手が13日(日本時間14日)、前半戦最後の登板で好投を披露した。敵地サンフランシスコで行われたジャイアンツ戦に先発し、7回を投げてわずか3安打無失点、7奪三振と完璧に近い内容を見せたが、リリーフ陣の乱れにより勝ち星はつかなかった。

試合は2−0とドジャースがリードしたまま迎えた9回、3番手タナー・スコットが同点2ランを被弾。山本の9勝目は目前で消える形となった。それでも延長11回、ドジャース打線が3点を加えて5−2と勝利し、苦しい展開のなかで前半戦を白星で締めくくった。

 

山本は、6月13日の前回対戦で5回途中5失点と苦杯をなめたジャイアンツ打線を相手に、この日は初回からテンポよくアウトを積み重ね、三塁を一度も踏ませない安定感あるピッチングを展開。計91球を投げ、うちストライクは64球。直球(最速96.2マイル/約154.8キロ)を軸にスプリット、カーブ、カットボールを織り交ぜ、多彩な球種で相手を翻弄した。

7回裏、2死から右翼線に二塁打を許した場面でも動じることなく、次打者をスプリットで見逃し三振に仕留めるなど、精神面でも成長を感じさせる内容だった。

前半戦を終えた山本の成績は、19試合登板で8勝7敗、防御率2.59。7月7日のブルワーズ戦ではプロ入り後最短となる2/3回で降板する苦しい試合もあったが、それ以外では安定したピッチングを続け、ローテーションの一角としての役割を果たしてきた。

ロバーツ監督は「彼はローテーションを支え、チームに勝つチャンスを与え続けてくれた」とコメント。山本は初選出となるオールスターゲーム(16日=日本時間17日)には登板せず、後半戦に向けた調整に専念する見通しだ。