【NBA】レブロン・ジェームズが現役続行を決断”ラストダンス”への布石か 40歳で迎える覚悟の23年目

2025.6.30

【©️Los Angeles Lakers,】

NBAロサンゼルス・レイカーズの看板スター、レブロン・ジェームズ(40)が、来季のプレーヤーオプション(5260万ドル=約76億円)を行使し、2025-26シーズンもレイカーズでプレーを続けることが明らかになった。米スポーツ専門局「ESPN」が報じた。

 

これにより、“キング”は前人未到の23シーズン目を迎える。現役最年長選手としての挑戦を続けると同時に、史上最多出場記録へのカウントダウンが本格化する。

 

▪️勝利か、レガシーか。分岐点に立つレブロン

「今勝つことの難しさは理解している。レブロンの人生とキャリアのこの段階で、何が彼にとって最善かを見極めたい」
そう語ったのは、彼の長年の代理人であるリッチ・ポール氏。

キャリア晩年に差しかかったレブロンにとって、単なる”現役続行”は選択肢ではない。
それは「勝利への意志」と「次世代へのバトン」、そして「自らの歴史をどう締めくくるか」を同時に見据えた決断だ。

現役生活22年目となった昨季、レブロンは“40歳の壁”を軽々と飛び越えた。2月には月間平均29.3得点、10.5リバウンド、6.9アシストと全盛期さながらの数字を記録し、月間MVPを受賞。チームも50勝32敗と、2019-20シーズン以来の大台に乗せてプレーオフ進出を果たした。

しかし、プレーオフ1回戦ではミネソタ・ティンバーウルブズに1勝4敗で敗退。レブロンはシーズン後の会見で、「優勝を争えなかったシーズンは、どれもがっかりだった」と失望を隠さなかった。
この言葉は、決して弱音ではない。“勝つため”に残るという意志の裏返しだ。

 

▪️歴史の更新は目前、ただし道のりは険しい

レブロンは来季中にも、NBAレギュラーシーズン通算最多出場試合記録(ロバート・パリッシュの1641試合)を更新する見通しだ。さらに、23シーズン目を迎えることで、ビンス・カーターと並ぶ歴代最多タイのシーズン数となる。

まさに、記録づくしのキャリアとなる一方で、

レイカーズのチーム状況は決して盤石ではない。

現在、チームはセンターの補強を急務としており、即戦力の獲得が焦点となっている。また、“3&D”の要であったドリアン・フィニー・スミスがプレーヤーオプションを辞退し、フリーエージェントとなったことで、戦力の再編は必須となった。

 

▪️引退は未定、だが「その時」は近い

現時点で、来季が“最後のシーズン”になるのかどうかは明言されていない。しかし、キャリアの終着点をにらみながらの現役続行であることは間違いない。本人の中で、優勝という最後のピースをどう捉えるか。