日本国籍取得のフロレス・アリエ、陸上日本選手権に初出場へ 400mで世界陸上出場も視野に!!

2025.6.20

©️関東学生陸上競技連盟

日本陸上競技連盟は6月20日、東京・国立競技場で7月4日から6日に開催される「第108回日本陸上競技選手権大会」のエントリーリスト(暫定版)を発表した。同大会は、今秋(9月13日〜21日)に行われる「東京世界陸上」の日本代表選考を兼ねており、注目選手が多数名を連ねている。

 

なかでも話題を集めているのが、女子短距離のフロレス・アリエ(日体大3年)。5月3日の静岡国際女子400メートルで、日本記録(51秒75/丹野麻美)を上回る51秒71をマークし優勝した逸材だ。今大会が日本選手権初出場となる。

 

▪️日本国籍を正式取得、出場資格をクリア

フロレスは、静岡県浜松市出身で、父がペルーと日本、母がペルーとイタリアにルーツを持ち、生まれながらにしてペルー国籍を有していた。だが、国籍取得に必要な手続きを経て、2024年6月18日付で日本国籍を取得。その旨は官報にも告示された。

日本国籍の取得には、帰化申請や国籍選択届などの法的手続きを経る必要があるが、詳細は明らかにされていない。ただし、日本選手権への参加資格として定められている「日本国籍保有者」に該当することが、今回の出場を可能にした。

エントリーの締切は6月12日だったが、大会側は12日〜19日までを資格審査期間として設けており、国籍取得が審査期間内に間に合ったことで出場資格をクリアした。

フロレスは400メートルのほか、100メートル、200メートルにもエントリーしており、多種目での活躍が期待されている。

 

▪️世界陸上出場へ、標準記録突破済み

400メートルでは、東京世界陸上の開催国標準記録(51秒74)をすでに突破しており、今大会の結果次第で世界陸上代表入りの可能性も現実味を帯びている。フロレスは、5月の関東学生陸上選手権でも優勝しており、その際「日本国籍を取得できたら日本記録に挑戦したい」と意欲を語っていた。

高まる期待と注目について、「たくさんの人に支えられていると考えれば、それを競技に生かせると思います」と前向きな姿勢を見せている。彼女の走りは、今大会の大きな見どころとなるだろう。