ジョルジオ・ペトロシアン選手が40歳を前に現役最後のラストマッチを発表

2025.5.29

11月22日、ミラノで開催の『PetrosyanMania』でキャリア最終戦へ

【from Gevorg “Giorgio” Petrosyan official Instagram】

 

キックボクシング界にその名を刻む伝説的ファイター、ジョルジオ・ペトロシアン(アルメニア/イタリア)が現役引退を発表した。

5月24日にイタリア・ミラノで開催された自身の主催イベント『PetrosyanMania GOLD EDITION』で勝利を収めた直後、

Instagramにて「11月22日に人生最後の試合を戦う」と明言した。

 

▪️K-1 MAX唯一の連覇王者、“戦う外科医”の歩み

2009年に『K-1 WORLD MAX』へ初参戦したペトロシアンは、初出場で世界トーナメントを制覇。さらに翌2010年には前人未到の連覇を達成し、“K-1 MAX史上最強”との呼び声を確かなものにした。その後も『GLORY』『ONE Championship』など、世界の主要舞台を次々と制覇。2012年にはGLORY世界ライト級スラムトーナメント優勝、2019年にはONE Super Seriesフェザー級GPを制し、その実力を証明し続けた。

戦績は実に108勝(43KO)3敗2分2無効試合──まさに“負けない男”として知られ、精密機械のようなディフェンスと冷静沈着なファイトスタイルから、“ザ・ドクター”の異名をとった。

 

▪️23年間のファイター生活・・・そして静かなる決断

5月24日、WAKO Pro K-1世界スーパーウェルター級タイトルマッチでAymeric Laziziに判定勝利を収めたペトロシアンは、その後に投稿したメッセージでこう語っている。

「16歳から戦い続けてきたけど、この瞬間がこんなに早く来るとは思っていなかった。23年間、怪我や問題を抱えながらも愚痴を言わずに戦ってきた。12月に40歳になる前に、引退の時が来たと感じたんだ」

さらに、「ミラノのファンの前で、11月22日の『PetrosyanMania』で最後の試合に臨む」と明言。引退にあたっては、「これは伝説の終わりではなく、新たな始まりであってほしい」と語り、後進へのメッセージも込めた。

「僕はこのスポーツのおかげで世界中を旅し、最高の舞台で戦うことができた。ベルトや称号をインスタ映えの道具にしているようなチャンピオンたちとは違う、本物の戦いをしてきたつもりだ」

 

▪️最後の対戦相手は誰に?

最後の舞台となる『PetrosyanMania』は、11月22日にミラノ・アリアンツで開催予定。現役最後の対戦相手はまだ発表されていないが、

知名度抜群な元ボクシング世界王者も候補に上がっているとの噂が、

すでにヨーロッパの格闘技サイトで記事になっている。

世界を魅了してきた“ドクター”のキャリア最後に

ふさわしい対戦相手に期待が膨らむ。