“人気だけ”のガルシア、復帰戦は完敗 再起は疑問符だらけ

2025.5.3

ボクシング界の“問題児”、ライアン・ガルシア(26)がまたしても期待を裏切った。

©️Ryan García

2日(日本時間3日)にニューヨークで行われたWBAウエルター級レギュラー王座決定戦で、元王者ローランド・ロメロ(29)に判定0-3の完敗。2回には得意の左フックを逆に読まれ、ダウンを喫する苦しい展開。その後も攻めに転じる場面はなく、終盤には手数すら出せない惨状だった。

SNSを通じて熱狂的なファンを集め、派手な言動で話題を呼んできたガルシアだが、近年はスキャンダル続き。昨年4月にはWBCスーパーライト級王者ヘイニーとの試合で体重超過、さらに禁止薬物使用により勝利が無効試合となり、1年間の出場停止処分に。信用を完全に失った。

復帰に向けた話題づくりとして日本の格闘技イベント「RIZIN」参戦を発表するも、これもケガを理由に中止。話題性だけが先行し、結果を出せない状況が続いている。

今回の復帰戦も、12ラウンドを戦い抜いたとはいえ内容は乏しく、トップ戦線に返り咲く実力があるとは到底言い難い。本人は「12ラウンド戦えたことに感謝している」と語ったが、求められているのは感謝の言葉ではなく結果である。

復帰直後からタイトル戦線に名を連ねたものの、この試合でその実力差は明らかとなった。ガルシアの“商品価値”は今後さらに下落していくことが予想され、今回の完敗はキャリアにとって致命的な試合だった。