広末涼子さん、芸能活動を休止 「双極性感情障害」と「甲状腺機能亢進症」を公表 病名明かした背景とは

2025.5.3

女優・広末涼子さん(44)が、当面の間すべての芸能活動を休止することを公式サイトを通じて発表した。

 

あわせて、心身の治療に専念するため「双極性感情障害」および「甲状腺機能亢進症」と診断されていた事実を公表。

 

▪️追突事故から入院、そして病名の公表へ

広末さんは先月7日、静岡県掛川市の東名高速道路上で追突事故を起こし、搬送先の病院で看護師を暴行したとして逮捕・送検されていました。16日には処分保留のまま釈放され、その後は都内の医療機関に入院していた。

所属事務所は公式サイトで「本人の不調や苦しみを『体調不良』という曖昧な表現で済ませてしまっていたことを深く反省しております」と説明。また「今回の件につきまして、病気によるものとすることで責任を回避する意図は一切なく、警察の調査には引き続き誠実に対応してまいります」との声明を発表している。

 

▪️「双極性感情障害」とはどんな病気か?

広末さんが診断された「双極性感情障害」は、一般的には「双極性障害」あるいは「躁うつ病」と呼ばれる精神疾患の一つ。

この病気は、気分の極端な波—すなわち「躁(そう)状態」と「うつ状態」—が周期的に現れることが特徴とされている。

躁状態では、過度に気分が高揚し、多弁・多動・衝動的な行動が目立つことがある。一方、うつ状態では、気分の落ち込み、意欲の喪失、集中力の低下などが見られ、日常生活に大きな支障をきたす。患者によっては、両方の症状が短期間に交互に現れる「混合状態」になることもあるようだ。

この病気は、適切な治療と環境の調整によってコントロール可能ですが、未治療のままでは対人関係や社会生活に深刻な影響を及ぼすケースは事例が多い。

治療には、気分安定薬を中心とした薬物療法や心理療法が一般的に用いられている。

 

▪️「甲状腺機能亢進症」との関係性は?

あわせて公表された「甲状腺機能亢進症」も、精神状態に影響を与える可能性がある病気で、甲状腺ホルモンの分泌が過剰になることで、代謝が異常に高まり、動悸、不安感、過敏性、集中力の低下、体重減少などの症状が見られる。

この疾患は時に、精神症状(イライラ、不眠、情緒不安定)を伴うことがあり、双極性障害と併発した場合、症状が複雑に現れるようだ。

したがって、正確な診断と多角的な治療アプローチが必要とされている。

芸能人が病名を公にすることは、極めて異例。

広末さん側は病名の公表について、「責任の回避を意図したものではない」と強調。これは、社会に対する説明責任を果たすと同時に、同じ病に苦しむ人々への理解を促す意図もあると見られる。

メンタルヘルスに関する偏見は未だ根強く残っており、有名人の公表はそうした偏見を和らげ、正しい知識の普及にもつながる可能性がある。

広末さんの今後について、事務所は「心身の回復を最優先とし、医師の指導のもと、慎重に判断していく」としている。

復帰の時期については未定だが、病状を詳しく発表した今、まずは療養に集中してほしい。