剛腕・沢村拓一投手が現役引退を決断「マウンドに別れを告げる時が来た」日米通算549試合

2026.1.9

【©️Red Sox】

巨人、ロッテ、そして米大リーグのレッドソックスでプレーした沢村拓一投手(37)が、現役引退を決断したことが分かった。150キロ台後半の速球を武器に、日米通算549試合に登板。雄たけびとともに腕を振り続けた剛腕が、15年間にわたるプロ野球人生に区切りをつける。


 

沢村投手は引退にあたり、「野球選手は、なりたいと思ってなれる職業ではなく、やり続けたいと思ってやり続けられる世界でもない。誇りと責任を持ってやってきたが、マウンドに別れを告げる時が来た」と胸中を明かしている。

 

▪️新人王から日本一の立役者へ

中大から2010年ドラフト1位で巨人に入団。プロ1年目の2011年に11勝11敗、200イニング、防御率2.03の成績で新人王を受賞した。セ・リーグでは江夏豊以来44年ぶりとなる新人での200イニング到達という快挙だった。

12年には10勝を挙げ、球団では堀内恒夫以来45年ぶりとなる新人から2年連続2ケタ勝利を記録。13年のクライマックスシリーズ最終ステージでは、崖っぷちの第4戦で快投し、「明日も勝つ!」と叫んだ姿が語り草となり、チームは勢いに乗って日本一に輝いた。

 

▪️守護神としての覚悟と献身

15年にリリーフへ本格転向すると、60試合登板で36セーブ、防御率1.32と圧倒的な成績を残す。翌16年には37セーブを挙げ、最多セーブのタイトルを獲得した。

同年は右足の足底腱膜断裂という重傷を負いながらも、役割を全うするため保存療法を選択。離脱や公表をせず、激痛に耐えながら投げ続けた姿は、強い使命感と責任感を象徴するエピソードとして語り継がれている。

▪️挑戦を続けたキャリア後半

19年には先発に再挑戦し、投球スタイルの幅を広げた後、再びリリーフとしてチームのリーグ優勝に貢献。20年途中にロッテへ移籍し、同年オフには海外FA権を行使してメジャーリーグへ挑戦。レッドソックスでは21年に55登板、22年も49登板とフル回転し、闘志あふれる投球で現地ファンを魅了した。

23年にロッテへ復帰後も、懸命に腕を振り続けた。昨季は1軍で20登板し、9月30日の楽天戦で登板したマウンドが、結果的に現役最後の舞台となった。