溝口勇児COOが異例の長文反論 BreakingDown運営を巡る「誤解」に言及 飯田将成の辞退受け代役出場も

2025.7.12

格闘技イベント「BreakingDown」のCOO(最高執行責任者)であり実業家の溝口勇児氏(40)が12日、自身のXを通じ、BreakingDown16への出場を辞退した飯田将成氏に対して、長文のコメントを投稿した。辞退の背景に関する一部情報がSNS上で波紋を広げる中、溝口氏は過去のやりとりや経緯を明かし、主催者としての立場から沈黙を破った。

飯田将成選手がBreakingDown16を辞退 過去の確執に言及

元プロボクサーの飯田将成氏は、BreakingDown16(7月開催)の対戦カードに出場予定だったが、11日になって急きょ出場辞退を発表。対戦予定相手は格闘家のSATORU選手だった。

飯田氏は自身のYouTubeチャンネルで辞退理由を説明。その中で溝口氏との間に過去の確執があったことをほのめかし、「運営側との信頼関係が築けなかった」といった趣旨の発言を行っていた。これがSNS上で拡散され、視聴者やファンの間でさまざまな憶測を呼んでいた。

 

■溝口氏が沈黙破り経緯説明 「被害者ぶる姿勢には我慢の限界」

一連の騒動を受け、溝口氏は12日、自身のXアカウントを更新。「自分に都合のいいことばかり発信し、被害者ぶる姿勢には、さすがに我慢の限界だった」と心情を明かし、飯田氏との間に過去に謝罪を行った事実や、それに至るLINEでのやりとりを公開した。

投稿では「本当はLINEを晒すようなことはしたくないが、事実を知ってもらうために決断した」と前置きしつつ、かつて自身が飯田氏に対して送った謝罪文のスクリーンショットを提示。「出場辞退の決定が、大会運営に与える影響は大きい」として、背景の説明責任を果たす意図をにじませた。

 

■COOとしての責任 大会直前の辞退に「組織全体への影響」

投稿内で溝口氏は、「おまえが先に3日前に動画で喧嘩を売ってきた」と反論する一方で、「自分に非がある点があれば再度謝罪する」とも記しており、一方的な主張ではなく、両者の関係修復に含みを持たせる発言もあった。

大会直前の辞退という緊急事態に対して、「自己保身ではなく、全体最適を考えて行動している」とし、イベント全体の秩序を守る立場としての苦悩や責任感もうかがえる。

 

■「逃げない」姿勢を明言 代替選手として自ら出場へ

さらに溝口氏は、飯田氏との直接対話にも応じる構えを示し、「まだまだ言いたいことは山ほどあるが、直接会って話す用意がある」と投稿内で明言。「どこでも話してやる」として、公の場での議論も辞さない姿勢を見せた。

運営側は12日、空位となった出場枠について、急きょ溝口氏自身が代替選手として出場することを発表。異例の対応に、ファンや関係者からは驚きとともに注目が集まっている。

BreakingDownを巡る今回の騒動は、運営と選手の関係性や発信の在り方に一石を投じる出来事となった。大会は予定通り開催されるが、その舞台裏で交錯する思惑と責任の重みが、改めて浮き彫りになった形だ。

【文:高須基一朗】