野杁正明、ONEで待望の初勝利!! 鮮烈なKO劇でフェザー級戦線に再浮上

2025.1.25

<ONEチャンピオンシップ:170大会>
◇2025年1月24日◇タイ・インパクトアリーナ

 

タイ・インパクトアリーナが熱狂に包まれた。
元K-1ワールドGPの2階級制覇王者・野杁正明(31=team VASILEUS)が、

フェザー級キックボクシングの舞台でシャーキル・タクレティ(28=イラク)を相手に

圧巻のパフォーマンスを披露。

第2ラウンド14秒、鮮やかなKO勝利を飾り、待望の初白星を手にした。

野杁にとってこの勝利は、ONEチャンピオンシップでの復活劇を意味するものだ。

デビューから2連敗と苦境に立たされた中での勝利は、

彼にとってもファンにとっても大きな一歩となった。

 

圧倒的な攻撃スタイルで主導権を掌握

野杁のローキックが試合を決めた

試合は序盤から野杁のペース。

ゴングが鳴るや否や前に出る積極的なスタイルでプレッシャーをかけ、

シャーキル・タクレティを追い込んでいった。

特に注目されたのは、野杁の代名詞である下から的確に崩すローキック。

1ラウンド中盤、鋭いローキックがタクレティの左足を確実に捉え、

バランスを崩させる場面が続く。

終盤にはついにダウンを奪うも、相手はゴングに救われた。

迎えた第2ラウンド。

開始直後から攻勢を強めた野杁は、

今度はタクレティの右足を破壊する強烈なローキックを放つ。

タクレティは立ち上がれず、そのまま試合終了。

KO勝利の瞬間、会場は歓声と驚嘆の声に包まれた。

 

試合後インタビューで感謝と決意を表明

「目標はフェザー級のベルト」

試合後のインタビューで、野杁は喜びと感謝の言葉を口にした。
「素直に嬉しい気持ちが一番です。ただ、前回12月の試合で負けたにもかかわらず、短期間でまたこのような舞台を用意してくださったONEチャンピオンシップ、そしてチャトリCEOには感謝しかありません」とコメント。

さらに、「自分の目標はフェザー級キックボクシングのベルトを獲ることです。今回の勝利でようやくスタートラインに立てたと思っています」と、さらなる飛躍への意欲を示した。

 

3月の日本大会出場を熱望

日本ファンへの思いも語る

次戦として注目されるのは、3月に予定されている「ONE 172」日本大会(さいたまスーパーアリーナ)。野杁はこの大会への出場に強い意欲を示している。

「ケガもなく準備も万全です。ぜひ日本大会で、

目標であるベルト獲得につながる試合を実現したい」と語り、

さらに日本のファンに向けても思いを伝えた。

「日本の地で再び戦える機会があれば最高です。

勝利を届け、さらなる成長を見せたい」と力強いメッセージを送った。

 

フェザー級戦線の注目株へ

さらなる進化を遂げたローキック

今回の勝利で、野杁は再びフェザー級のタイトル戦線に名乗りを上げた。

進化を遂げたローキックは試合を決める大きな武器となり、

チーム内での技術向上の成果も感じられる。

武尊選手や与座選手を彷彿とさせる精度の高いローキックは、

今後の戦いにおいても重要な鍵を握るだろう。

日本大会で再び勝利を収め、タイトルへの道を切り開けるのか――

今後の活躍に期待したい。

【文:高須基一朗】