Mrs. GREEN APPLEが全国13地域に生み出す新たなにぎわい 約2万人のJAM’Sの声を「地域創生」につなぐ画期的な試み
音楽ライブを一過性のイベントで終わらせない
街の魅力とファンを結ぶ「旅のしおり」を無料配布
Mrs. GREEN APPLEの全国アリーナツアーが、音楽の感動を各地の街の魅力へと広げていく。ファンクラブ「Ringo Jam」の10周年を迎えた2026年、ツアー開催に合わせて全国13地域を楽しむための「旅のしおり」が順次無料配布される。約2万人のJAM’Sから寄せられたおすすめスポットやグルメ情報を盛り込み、ライブと地域観光を結び付ける取り組みだ。
音楽を楽しむために訪れた街で、地元の飲食店や観光スポットに足を運び、その土地ならではの風景や文化に触れる。そんな体験を生み出す今回の企画は、エンターテインメントの持つ集客力を地域のにぎわいへとつなげる試みとして注目される。
企画運営パートナーとして参画するのは、ぴあ株式会社。ファンクラブの思いに賛同し、ツアー開催地とファンを結ぶ仕組みづくりを通じて、各地域の魅力発信を後押しする。
▪️約2万人のファンが情報を持ち寄る 地域の魅力をファン目線で発信
今回の「旅のしおり」の特徴は、地域の観光情報を一方的に紹介するのではなく、ファン自身が薦める場所やグルメを取り入れている点にある。
約2万件に及ぶJAM’Sからの投稿をもとに、ライブの前後に立ち寄りたい場所や、その街ならではの楽しみ方を一冊に集約。ファンだからこそ知っているスポットや、地元の人々が大切にしてきた魅力に出会うきっかけを提供する。
アーティストを応援する気持ちが、訪問先の街への関心へと広がっていく。こうしたファンの熱量を地域の魅力発見につなげる発想は、音楽イベントと観光を組み合わせるうえで大きな可能性を秘めている。
ライブ会場だけで完結せず、街を歩き、食事を楽しみ、その土地の空気を感じる。公演そのものに加え、訪れた街で過ごす時間までが旅の思い出になる仕組みだ。
▪️自治体や観光協会も協力 全国13地域が一体となって街を盛り上げる
「旅のしおり」の制作には、各地域の自治体や観光協会なども協力している。
後援団体には香川県、佐賀県、佐賀市、札幌市、長野市、福岡市、仙台市、横浜市、名古屋市などが名を連ねる。船橋市や神戸市、福井市、鯖江市、常滑市なども含め、行政や観光関連団体との連携が広がっている。
民間企業、ファンクラブ、ファン、自治体、観光団体。それぞれの立場から街の魅力を発信する今回の取り組みは、エンターテインメントを起点に多様な主体が協力する地域連携の事例といえる。
全国を巡るアリーナツアーは、開催地に多くの来訪者を呼び込む機会になる。その訪問を会場周辺だけにとどめず、地域の飲食店や商業施設、観光スポットへと広げられれば、街を知る人や再び訪れる人を増やすきっかけにもなり得る。
もちろん、企画の実施だけで地域経済への効果が確定するわけではない。それでも、ライブを目的に訪れた人に街を楽しむ具体的な動機を提供し、地域との接点を増やそうとする姿勢には、大きな意義がある。
▪️千葉エリアは10月9日から 商業施設や観光協会などで無料配布
千葉エリアでは、10月9日から10月18日まで「旅のしおり」を配布する。対象となるのは、ライブ会場のLaLa arena TOKYO-BAYがある千葉県内のエリアだ。
主な配布場所は以下の通り。
- ららぽーとTOKYO-BAY 南館3階「LaLa Base」
- 船橋市観光協会 受付カウンター脇
- ニッケコルトンプラザ インフォメーション横(センターモール2階)
- 東武百貨店 船橋店 7階2番地レストラン街 特設会場
配布数には限りがあり、各日の予定数に達した時点で終了となる。多くの人に行き渡るよう、受け取りは1人1冊まで。非売品のため、営利目的での転売やオークションサイト、フリマアプリへの出品は禁止されている。
配布場所や各地域の実施期間については、公式特設ページで確認できる。
▪️街を歩けば特典も ファンクラブ会員向けデジタルラリーを実施
「旅のしおり」と連動して、Ringo Jam会員限定のデジタルラリー「CITY QUEST」も展開される。
街中の対象スポットで二次元コードを読み込むと、黄・赤・青のいずれかのスタンプを獲得できる。各地域の対象スポットを巡り、3色を1つずつ集めるとコンプリートとなる仕組みだ。
スタンプを1個獲得すると、スマートフォン用のオリジナル壁紙を受け取れる。さらに3色すべてを集めると、メンバーからの「ご当地THANK YOU VOICE」を楽しめる。
千葉エリアでは、ららぽーとTOKYO-BAY、船橋市観光協会、東武百貨店 船橋店、ニッケコルトンプラザなどが対象スポットとして案内されている。
ファンにとっては、街を巡りながら特典を集める楽しみが加わる。一方、地域にとっては、訪問者が複数の施設やスポットへ足を運ぶきっかけになる。楽しみながら街を回遊できる設計が、今回の企画の魅力だ。
また、ファンクラブ会員でなくても参加できる企画として、「SHADOWS」オリジナルデザインのARフォトフレームも特設サイトで配信される。好きな場所で記念撮影を楽しめるため、ライブの思い出を街の風景とともに残すこともできる。
▪️音楽の力を街の魅力へ エンタメ発の地域創生に期待
大規模なライブやコンサートは、アーティストとファンが特別な時間を共有する場だ。しかし、その価値は会場内だけで完結するものではない。
公演のために訪れた街で食事をし、買い物を楽しみ、観光スポットを巡る。そこで出会った店や景色、人との交流が、街そのものへの愛着につながることもある。
今回の取り組みは、Mrs. GREEN APPLEのツアーをきっかけに、ファンの熱量と地域の魅力を結び付けようとするものだ。約2万人の投稿を生かした情報発信に、自治体や観光団体、民間企業の協力、デジタルラリーによる回遊の仕組みを組み合わせている。
特に注目したいのは、地域創生を行政や観光業界だけの課題として捉えず、音楽やファンコミュニティーが持つ力を活用している点である。好きなアーティストを応援する気持ちが、訪れる街への関心を生み、地域の新たな魅力を知る入口になる。

