「痩せ=正解」ではない―華原朋美さんが語る“声を守る体重”と現在地

2025.12.21

華原朋美さん公式Instagramより画像

歌手・華原朋美が12月19日、自身のInstagramで新たなアーティスト写真を公開した。注目を集めたのはビジュアルそのもの以上に、彼女が添えた言葉だった。「今が1番私らしい」 その一文に、長年第一線で歌い続けてきたアーティストとしての覚悟と実感がにじむ。


 

今回の写真は、華原さん自身が「ベスト体重」と表現するコンディションで撮影されたもの。グレーのオフショルダートップスを自然体で着こなし、作り込まれすぎない表情が印象的だ。そこには“理想像”を追い求めるのではなく、“機能する自分”を大切にする姿勢がはっきりと表れている。

投稿の中で華原さんは、「痩せすぎると声が出ない」と率直に告白。パーソナルトレーニングで一度は体を絞ったものの、歌手としてのパフォーマンスを最優先に考え、あえて体重を戻したという。その判断は、外見至上主義が根強いエンタメ界において、決して軽いものではない。

1995年、小室哲哉氏プロデュースのもと「I’m proud」などのヒット曲で一躍時代の象徴となった華原さん。

華やかな成功の裏で、心身の浮き沈みや環境の変化と向き合い続けてきた。

2019年には第1子を出産し、現在はシングルマザーとして子育てと仕事を両立。

その歩みは、かつての“カリスマ的歌姫像”とは異なるリアルな人生の積み重ねでもある。

「痩せたり太ったりを繰り返したけれど、今が1番私らしい」。

この言葉は、単なる体型の話ではなく、自己受容の到達点を示しているようにも聞こえる。完璧であることよりも、続けられること。見せるための身体ではなく、歌うための身体。その価値観の転換こそが、今回のアーティスト写真の本質だろう。

さらに「今一番好きな食べ物はカレー」「特盛マシマシを一度でいいから食べたい」とユーモアを交えた一言も添えられ、肩の力が抜けた今の心境が垣間見える。