ホリエモン流“食×劇”が新段階へ ミュージカル「ブルーサンタクロース2025」12月・新橋で上演
堀江貴文氏がプロデュースするクリスマス公演の最新作「ブルーサンタクロース2025」が、12月5日〜10日まで東京・新橋の「座・グラン東京」で上演される。
“クリスマス×舞台×ディナー”の形式を特徴としてきたシリーズだが、今年の作品はその枠組みをさらに押し広げ、“体験型エンターテインメント”としての完成度を高めている。
■ ゲネプロで見えた今年の変化
4日。開幕に先立ち、ゲネプロ(最終通し稽古)を取材。
照明・音響ともに本番仕様で稼働し、キャストも本番さながらのテンション。
限られた関係者のみが見守る中、作品の方向性が早くも明確に立ち上がっていた。
▪️堀江貴文さん “ブルーサンタ”として前線に
主人公・堀米貴文(ブルーサンタ)を演じるのは堀江氏本人。
軽快な台詞回しと存在感は昨年よりもこなれ、歌唱パートでもプロキャストと遜色ない立ち回りを見せる。
自身の経歴を巧みに織り込む脚本により、ブラックユーモアを交えつつ物語を推進する役割を担っていた。
▪️観客との距離を縮める“没入型”演出
テーブル席のレイアウトやステージとの距離の取り方は従来から大きく調整されており、観客が物語の内部に巻き込まれるような構成に近づいている。
キャストが客席へ降りて演技を展開するシーンも増え、
食事と演劇が一体化した“その場でしか成立しない時間”を目指した演出が際立つ。
■ 脚本・鈴木おさむ × 演出・ウチクリ内倉
脚本は鈴木おさむ氏、演出はウチクリ内倉氏。
テンポの良い会話劇や感情の起伏を丁寧に積み上げる構造が特徴で、照明・音響の連動も滑らか。
ゲネプロ時点で「初日を待たず完成度が高い」という声が制作関係者から聞かれた。
■ 豪華席種と“食×劇”の価格設計
チケットはディナー付きの席種が中心で 体験価値を前面に出した価格帯となっている。
VVIPボックス(4名・ディナー付)…100万円
VIPボックス…15万円
最前席…10万円
テーブル席(ディナー付)…4万〜5万円
椅子席(軽食付)…1万2000円
いずれも観劇と食事を同時に楽しむための導線が組まれており、
作品自体と空間体験を総合的に味わえるスタイルだ。
■ FIRE KIDS が冠スポンサーに
ヴィンテージ時計ブランド「FIRE KIDS」が冠スポンサーとして参加。
文化企画とビジネスを掛け合わせた取り組みに広がりを持たせる狙いで、
作品との相乗効果が期待されている。
11月16日には六本木でチャリティイベントが実施され、不要品の買取を通じた寄付文化の促進を目指した。
無料参加が可能で、公演の世界観と社会貢献を結ぶ企画として、こちらも注目を集めた。
■ 2025年版が注目される理由
会場が「座・グラン東京」へ移り演出幅が拡大
チャリティ企画や協賛強化により“社会還元性”が向上
没入型演出の採用により観客体験が刷新
ゲネプロ時点で例年以上の仕上がり
すでに公式サイトやSNSでチケット情報が公開され、
シリーズ過去作を超える反響が見られる。
■ 単なるミュージカルを超えた“クリスマス体験”へ
ゲネプロで確認できたのは、「ブルーサンタクロース2025」が単なる舞台作品ではなく、観客が空間そのものを楽しむ“体験型クリスマスイベント”として成立しているという点だ。
堀江氏が掲げる新しいクリスマスの形は、本番でも大きな話題を呼びそうだ。
【文:高須基一朗】








