ONE FN-内藤大樹選手、緊急参戦でナックロップを初回KO!ムエタイルールで見事な勝利「ニュー・タイキ・ナイトウです」

【©️ONE Championship, 】
格闘技イベント「ONE Fight Night 36」(8日、タイ・ルンピニースタジアム)で、フライ級ムエタイルール3分3Rの第2試合に出場した内藤大樹選手(Bell Wood Fight Team)が、ナックロップ・フェアテックス(タイ)を1回2分27秒、右フックでKO。急きょ代打参戦ながら、ムエタイ本場で鮮烈な勝利を収めた。
当初ナックロップの対戦相手はジェイコブ・スミスだったが、スミスの負傷欠場により内藤が緊急登板。しかもルールはナックロップ有利の純粋ムエタイとあって、試合前から厳しい戦いが予想されていた。
試合は序盤から内藤が積極的にローとカーフを蹴り分けて主導権を握る展開。ナックロップの右ミドルに左三日月を返すなど鋭い蹴りの応酬が続く中、内藤の右カーフが的確に決まり、相手の動きを止めた。圧を強め前に出るナックロップに対し、内藤はカウンターのジャブ、右ストレートで迎撃。
その直後、左フックでダウンを奪うと、追撃の連打から右フックを叩き込み、ナックロップをうつ伏せに沈めた。
見事な初回KO劇に、ルンピニーの場内は驚きと歓声に包まれた。
ONEでの16戦目となった内藤は、試合後のインタビューで「今までONEでは判定が多く、KOが課題だった。これが“ニュー・タイキ・ナイトウ”です」と笑顔。
「日本の強い選手たちがONEに参戦して注目されていますが、僕は6年前からONEで戦ってきた。日本人の中で自分こそONEだと思っている。必ず王者になります」と力強く言葉を残した。
また、ONE日本大会への思いも口にし、「日本大会に出られないのは残念ですが・・・僕が(日本勢の後押しに)いいスタートを切れたと思う。会場で日本勢の試合を見たい」と話した。
「ONE Fight Night」と「ONE FRIDAY FIGHTS」は何が違う!?放送形態からルールまで徹底比較
アジア最大級の格闘技団体「ONE Championship(ワンチャンピオンシップ)」は、近年「ONE Fight Night」と「ONE FRIDAY FIGHTS」という2つのシリーズ大会を展開している。どちらも世界中のファンを熱狂させるイベントだが、その目的・開催形態・放送プラットフォームには明確な違いがある。ここでは、その特徴を整理して紹介する。
■「ONE Fight Night」世界配信を意識した“グローバル・メインカード”
「ONE Fight Night」(旧称:ONE on Prime Video)は、アメリカ市場を中心とした国際放送向けの大会シリーズ。
主にシンガポールやタイ、あるいはアメリカなどで開催され、アマゾン・プライム・ビデオ(米国・カナダ向け)をはじめとする海外配信プラットフォームで中継される。
カードは世界タイトルマッチを筆頭に、MMA、ムエタイ、キックボクシング、サブミッション・グラップリングといった各分野のトップ選手が集結。
ONEの看板選手であるスタンプ・フェアテックスやロッタン、アナトリー・マリキンらが登場することが多く、
まさに「ONEの顔」としての国際メジャーイベントの位置づけとなっている。
・アメリカ市場向けの放送(Amazon Prime Videoなど)
・世界タイトル戦が中心
・英語実況・英語中継を主体
・開催時間はアメリカのゴールデンタイムに合わせて設定
■「ONE FRIDAY FIGHTS」タイ・ルンピニーから発信される“リアルムエタイの殿堂”
一方の「ONE FRIDAY FIGHTS」は、タイ・バンコクのルンピニースタジアムで毎週金曜日に開催されるシリーズ。
こちらはタイ国内放送とYouTube世界配信を主軸としており、特に本場ムエタイを世界に広めることを目的としている。
試合はムエタイルールを中心に構成され、グローブ着用ムエタイやキック、MMAも混ざる形式。注目すべきは、新星発掘と地域密着型の構成だ。
タイをはじめとするアジア各国の若手が活躍し、ONE本戦(Fight Night)や世界タイトル戦への登竜門的な役割も担っている。
