マクレガー“金脈”を嗅ぎ分け再びメイウェザーを挑発 UFCホワイトハウス大会で描く「トランプ好み」の超ビッグ構想

2026.1.9

UFC史上屈指の“話題創出マシン”が、再び世界の注目をかき集めようとしている。UFC2階級制覇王者コナー・マクレガー(アイルランド)が、50戦無敗の元5階級制覇王者フロイド・メイウェザー(米国)に対し、MMAルールでの再戦を堂々と呼びかけた。舞台として名指ししたのは、6月開催が噂されるUFCホワイトハウス大会。そして口にしたのは、「10秒で終わらせる」という、いかにも“マクレガーらしい”刺激的なフレーズだった。


 

マクレガーは7日、自身のインスタグラムに2017年のメイウェザー戦プロモーションツアー映像を投稿。「楽しい時間だ。フロイド、約束したMMA対決の準備ができたら、ここにいる。ホワイトハウスは夏が素晴らしいと聞いた」と意味深なコメントを添えた。続けて「フロイドとMMA?簡単だ。10秒で終わらせる」と挑発。単なるリップサービスではなく、“世界が反応せざるを得ないワード”を的確に選び抜いた発信だった。

両者は2017年8月、ラスベガスでボクシングマッチとして対戦。

メイウェザーが10回TKO勝利を収めたが、この一戦はPPV約430万件、総売上約6億ドルを記録し、史上屈指のメガイベントとなった。敗れたマクレガーも約1億ドルを手にし、「勝敗を超えた成功例」として語り継がれている。

今回マクレガーが再びメイウェザーの名を持ち出した背景には、純粋な勝負論以上に“金になる構図”を最大化する狙いが透けて見える。UFC、ボクシング、政治、エンタメ――すべてを横断する“象徴的イベント”としてのホワイトハウス大会。そこに、メイウェザーという世界的ブランドを絡めることで、話題性と経済効果を一気に跳ね上げる算段だ。

この構図は、ビッグネームと話題性を何より重視するトランプ大統領の嗜好にも合致すると見る向きは多い。スポーツを国家的ショーケースとして活用する発想、記録や数字を誇示できるイベント性、そして「世界が注目する舞台」を作る演出力。

マクレガーの発言は、まさに“トランプ好み”の未来図をちらつかせるものだった。

 

もっとも、現実的なカードとしては、同大会でのマクレガーの対戦相手はマイケル・チャンドラーが最有力とされている。それでもマクレガーは「チャンドラーとも、メイウェザーとも、同じ日に戦ってもいい」と豪語。現実性よりも“想像させる力”を優先するあたりに、稀代のセルフプロモーターとしての真骨頂がある。

さらに、UFCの親会社TKOグループが新たにボクシングプロモーション事業へ参入したことで、ボクシングルールでの再戦という選択肢も完全には消えていない。一方、メイウェザーは同時期にマイク・タイソンとのエキシビションが予定されているとも報じられており、実現へのハードルは決して低くはない。

それでも、マクレガーの狙いは明確だ。実現するか否かではなく、「世界が反応する構図を先に提示する」こと。金、権力、スター性―すべてを結びつけた一言が、次なる巨大マネーゲームの火種になる可能性は十分にある。ホワイトハウス大会の正式カードは2月に発表予定。果たして、この“ちらつかせた未来”は現実になるのか。