RIZIN東京ドーム構想に榊原CEOは冷静「今は埋まらない」一部ファンの熱狂との温度差

2026.3.28

格闘技イベント「RIZIN Fighting Federation」の榊原信行CEOが、平本蓮選手と秋元強真選手による“東京ドーム決戦”構想に対し、極めて冷静な見解を示した。

一部の格闘技ファンの間では大きな盛り上がりを見せるカードだが、興行としての現実を見据えれば、まだ東京ドームを埋める規模のカードではないという判断だ。


 

都内で行われた会見では「RIZIN.53」の対戦カード発表と

井上直樹選手の海外参戦などが発表された。

その後の囲み取材で榊原CEOは、SNS上で平本蓮選手と秋元強真選手が東京ドームでの対戦を希望している件について言及。

「(東京ドームを)押さえる気はないです。そのカードで東京ドームは今、埋まらないです」とはっきり否定した。

この発言は、現在の格闘技界の熱量を冷静に見極めたものと言える。

一部のコアな格闘技ファンの間では大きな注目を集めるカードであっても、東京ドームという巨大会場を満員にするには、より広い層への知名度と話題性が必要になる。榊原CEOの発言は、そうした興行面の現実を強く意識したものだった。

もっとも、将来的な実現については可能性を否定していない。

「平本が復活して、秋元とやったらどうなるんだとみんながワクワクするぐらいに熱が高まれば」と語り、平本の復帰後の実績やストーリーが積み上がれば、ドーム級の舞台も現実味を帯びるとの見方を示した。

裏を返せば、現時点ではまだそこまでの“世間的なカード”にはなっていないということでもある。格闘技ファンの間での盛り上がりと、一般層を巻き込むビッグイベントとしての規模には、まだ距離があるというのが榊原CEOの冷静な判断と言えるだろう。

東京ドームという舞台は、単なる話題性だけでは成立しない。選手の実績、因縁、世間的知名度、そして物語性―それらすべてが揃って初めて実現する舞台だ。

榊原CEOの発言は、夢や期待を煽るものではなく、現在の格闘技界の立ち位置を冷静に示すものだった。

一部ファンの熱狂とは対照的に、プロモーターとしての現実を見据えた榊原CEOの姿勢が、今回の発言からは色濃く表れていた。


【文:高須基一朗】